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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

332:より良い学級の雰囲気作り ~百人一首をとおして~

  百人一首は、「ルールを守るようになる」「友達と仲良くなる」など、学級経営上とても有効な手段だと感じ、以下のようにとりくみました。
  導入ではゲームをメインで行いました。ルールは遊びながら一つずつ指導していきます。例えば、「スタート時の姿勢は手を膝に置く」や「取ったとき手が下にある人が勝ち」などです。上の句を詠み始めると一気にスイッチが入り、教室に静けさが漂います。児童は楽しく活動しながらも「ルール」を守る大切さを学んでいきます。友だちと関わる場面も多く自然と会話が生まれ、皆に笑顔が溢れます。慣れてきたところで更に盛り上がるようにリーグ戦を始め、毎回入れ替え戦も行いました。
  自主的に覚えようと練習してくる児童が出てきました。その児童を称賛していると、覚えようとする児童が次第に増え、音読の力を伸ばした子もいました。家族で百人一首の実践が話題に挙がった児童もおり、「これは恋の句だよ」という発言を取り上げ、意味の詠み取りにもつなげました。
  百人一首の実践をとおし、学級の雰囲気がとてもよくなりました。今後も仲の良い学級をめざして、百人一首にチャレンジしていこうと思います。

331:問題に気付き、自ら考え、実感を伴った理解をはかる理科学習

  子どもたちは理科が大好きです。それは目の前の事象に対して様々な発見があるからです。その発見は一人でもできますが、友だちと考えを比べたり話し合ったりすることで深まりや広がりを見せます。
  そのために授業で意識していることが二つあります。
  一つ目は題材提示です。例えば、三年生の磁石の授業では、まず鉄の釘とステンレスの釘を用意しました。子どもたちは色も形も同じなのに磁石に引き付けられる物と引き付けられない物があることに驚き、材質に違いがあるのではないかと仮説を立てました。
  二つ目は、子どもたち同士の話し合いの場の工夫です。身の回りにあるもので磁石に引き付けられる物と引き付けられない物を調べ、付箋紙に書きます。それを小黒板に貼り、分類する活動をグループで行いました。それを基にクラス全員で話し合いました。児童は話し合いの中から磁石に引き付けられる物は「鉄」であり、その他の物は引き付けられないという結論を導くことができました。
  友だちの実験結果との比較、他のグループとの比較を通して児童の科学的な見方が形成されたと思います。これからも授業研究を通して、意見の交流を楽しめる児童の育成をめざしていきたいと思います。 

330:平和を愛する子どもたちのために・・・今、私たちにできること

  平和について真剣に考える機会として、本校六年生では様々なとりくみを行っています。
①「被爆体験者講話」の実施と原爆写真展の開催。
②社会科の授業で討論会を行い、平和への関心を高め、戦争について理解を深める。
③戦争について子どもたち一人ひとりが課題をもち調べ、五年生に伝える。
  被爆者のお話には、「戦争は二度としてはいけない」という熱い思いが込められ、子どもたちは真剣に講話を聴きました。社会科の授業では、平和をテーマにした討論会を行い、自分の思いを語り、友だちの思いを知りました。「戦争の真実をもっと知りたい」と考え、総合的な学習の時間を通し、歴史的事実からそれぞれが課題を見つけ追究していきました。まだ歴史学習をしていない五年生に「平和への思い」を伝えることを目標に一生懸命にとりくみ、発表会では、過去の戦争という事実について熱心に伝えあう姿が見られ、とても有意義な時間となりました。
  戦後七十年を過ぎ、戦争を語れる方々は少なくなっています。子どもたちに平和を伝える教職員の役割が大きくなっていると感じる今日この頃です。 

329:「正しい視点」を示すことで事象や事物への関心を高める理科の学習

  どっちに飛んでいる?
  一九八六年に接近したハレー彗星、どちらに飛んでいますか?この質問に対して、多くの子どもたちは、「左」と答えるでしょう。尾を根拠にして、残像効果の経験や漫画の表現方法などから判断します。しかし、飛行方向は「左」ではありません。正解は、「この写真だけでは判断ができない」です。
  「正しい視点」を示すとは
  つまり、「彗星の尾」の正体を知らないと答は出ません。尾の正体は、「太陽のプラズマ風による彗星本体の粉砕物の輝き」で、写真からわかることは「太陽が左側にある」ということだけです。正しい視点を示すことで勘違いや誤解に気づき、「はっ」とした瞬間に大いに関心が高まります。そして、探究意欲が高まり、疑問点の解決へつながっていきます。

328:社会科の好きな子どもたちを増やすための工夫

~イメージの変換と環境作りをとおして~
 
  社会科の好きな子どもたちを増やすため、子どもたちに新しいことを発見する楽しさと、教室の中で社会科といつも触れ合える楽しさを実感できる活動をおこなっています。
  子どもたちは様々な事柄に対して自分なりのイメージを持っています。例えば「武士」のイメージです。「戦国武将」、「戦い」、「刀」などかっこいいを連想するものが多い傾向にあります。そこで、模造刀を教室に持ち込みます。最初は興奮した様子を見ることができますが、鞘から刃を出したとたん、表情が変わります。「かっこいい」のイメージが「怖い」に変わった瞬間です。イメージが変わるということは新しい発見をするということでもあります。
  次に教室の環境作りです。社会科に関する学習漫画や本を用意し、常に子どもたちが自由に読むことができるようにしています。また、実物やレプリカを掲示することでいつでも見たり、触れたりできるようにしています。これらの活動をとおして、新たな視点で事象を捉えられるようになり、知識も増え、自然と社会科に関する話題が増えてきました。
  今後も、イメージの変換や環境作りを大切にし、社会科の好きな子どもたちを増やせるように努めていきたいと思います。 

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

29:星空観察でゆとりある職場づくり

  大多喜中分会では、『特色ある教育の実践』を各教科の学習を通して行っています。その一環として、理科学習の発展的内容である『星空観察会』を2005年度から実施しています。
  観察会は、本校3年生を対象に希望者を募り、毎年8月中旬と12月下旬の2回、開催してきました。(この時期に大規模な流星群を観察可能なため)同時に、本校の教職員にも参加を呼びかけ、生徒とともに交流を深めることのできる場とすることをねらいとしました。
  事前に簡単な資料を作成して配布したところ、毎回4~5人の教職員が参加してくれるようになりました。なかにはお子さんを連れて参加してくれる方もいて、観察会はとても賑やかで、ほのぼのしたものになりました。
  観察会では、簡易プラネタリウムを用いた当夜の星空を解説し。その後、実際の夜空を参加者全員で観察しました。時折姿を現す流星に、生徒だけでなく、教職員も時間を忘れて夢中になっていました。毎回参加している小学生のお子さんは、すでに天体望遠鏡の使い方に慣れており、大人顔負けのその姿にびっくりする場面も見られました。お子さんに夜空について説明している職員もいて、大変微笑ましい雰囲気でした。
  この活動を通して、普段、なかなか会話のできない生徒とも交流を深め、楽しく過ごすことができたとの声を聞くことができました。
  大多喜町は、自然豊かな町です。しかし、日頃多忙な生徒や教職員は、そうした自然にふれる機会が少ないのが現状です。分会テーマである「明るい職場、活気ある学校、楽しくすごせる毎日をめざして」を実現するためにもこのような観察会を継続して実施し、自然の雄大さにふれ、日々の生活にゆとりを生むことができるのではないかと考えます。今後もより多くの参加者を募り、明るい職場の輪を広げていこうと思います。

28:教職員間の親睦と健康保持増進をはかる

~芝山小学校スポーツクラブ(SST)の活動を通して~
 
  昨年度、教職員の親睦と健康保持を目指し、芝山小学校スポーツクラブ(SST)が活動を開始しました。活動時間は、基本的に金曜日の5時半~6時半です。活動方針としては、「ストレスを発散したい人や軽く運動したい人が年間計画を見て、自由に参加して楽しむ。」ことを基本としています。昨年は、月1回くらいの活動でしたが、好評だったので、今年は年間18回の活動を目指しています。
  昨年度の活動内容は、卓球やバドミントン・バレーボールといった球技や「6年生を送る会」用のダンス練習などを行ってきました。今年度は、昨年度実施したものばかりでなく、体育部を中心にして新しいジャンルの内容にもチャレンジしていく予定です。つい先日、リズムなわとびを行ったのですが、ほとんどの教職員が参加し、大好評でした。ブロック陸上大会が天候の関係で延期になったために、第2回目の活動(卓球・バドミントン)はできませんでしたが、今後、バレーボール等の球技や室内カーリング、インディアカ、ディスクゲッター等の軽スポーツ、リズムなわとびや「6年生を送る会」用の出し物の練習など様々な活動を計画しています。
  SSTは、活動2年目を迎えました。何の制約もなく、気軽な気持ちで参加し、内容により、参加者が多かったり少なかったりするのですが、おおむね良好な気がします。また、内容によっては、全教職員が参加することもあり、教職員間の親睦をはかるのに役立っています。仕事は確かに忙しいのですが、そんな中でも、同じ職場の人と一緒に、ちょっと身体を動かすだけで、身体や心のリフレッシュがはかれるのではないかと考えています。今後も、みんなが楽しめるような内容を考え、活動を続けていきたいと考えています。

27:笑顔あふれる職場は自分たちでつくる

  中川小は、「職員の笑顔あふれる分会づくり」をテーマにした明るい職場です。楽しく、安心して仕事にとりくめる幸せな分会です。
  職場の雰囲気が悪いとやる気がわかなかったり、子どもたちの前に笑顔で立てなかったりしてよいことはありません。笑顔あふれる職場は職員の心がつくります。
  小規模校だからできることですが、朝の打ち合わせで、子どもたちのちょっとした成長も報告し合っています。早く教室に行ってほめてあげようと温かい心で教室へ向かいます。
  子どもたちの問題で悩み続けても明るい兆しが見えないとき、同僚からの温かい一言が肩の荷を下ろしてくれます。直接は解決につながらなくても勇気がわいてくるのではないでしょうか。
  一人ひとり得意なことがあるはずです。パソコンの技能に優れた人、絵の上手な人、話のおもしろい人、さらにはそれぞれの教科の専門的な知識ももっています。困ったときはみんなで助け合うことができれば一人の力が何倍にもふくらんでいくことでしょう。
  「自分たちの職場は自分たちでつくる」―自分の職場を居心地のよい場所にするのも一人ひとりの心がけによるところが大きいのではないでしょうか。一人ひとりの職員が努めて明るい職場づくりにとりくむことが大切です。学校内の問題も話しやすくなり、みんなで一致団結してとりくむことができます。
  こんな職場の雰囲気が子どもたちにもよい影響を与えています。笑顔あふれる職員と笑顔あふれる子どもたちの中川小分会です。

26:「開かれた分会」をめざして

  神戸小分会では、「地域との交流」を分会テーマとし、とりくんできました。
  本学区は、六つの神社の祭りをはじめとし、昔ながらの風習が多く残っている地域であり、学区内には、県立安房養護学校と大田区立館山養護学校があります。先人の知恵を学んだり、さまざまな立場の人とふれあい、相手の思いを学んだりする上で、よい環境にあると言えます。
  地域との交流学習は、2000年、本校が校内研修で「地域や人々から学ぶ体験的な学習(生活科・総合的な学習の時間)」を取り上げてから、継続されているものです。
  交流先は学年ごとに位置づけられ計画的に実践されています。
 
【主な活動】
1年生は幼稚園と。
  (絵本の読み聞かせ)
2年生は老人会と。
  (昔の遊び)
3年生は安房養護学校と。
  (遊び)
4年生は富崎小学校と。
  (互いの地域についての発表会)
5年生は館山養護学校と。
  (大房岬少年自然の家での合宿)
6年生は房南保育園と。
  (園児の世話)
 
  今年度校内研修で国語科(昨年度までは道徳)を取り上げたことから、交流活動で培われる子どもたちの豊かな心を今までにも増して大切に育てていきたいと考え、実践してきました。
  子どもたちだけでなく私たち教職員も地域に積極的に出て行くよう心がけました。館山養護学校との合宿に勤務時間終了後、教職員みんなで顔を出したり、夏休みに、地区の球技大会に神戸小チームとして出場したり、安房養護学校の見学に行ったり……。
  私たち自身、子どもたちとともに交流する中で、地域に出て行く中で学ぶことがたくさんあります。「開かれた学校」のみならず、「開かれた分会」をめざし、これからも地域と手を取り合って、子どもたちを育てていきたいと思います。

25:教育実践力の向上

  今年度市川市支部では、「教育実践力の充実」をテーマに、支部が中心となり教育講演会や学習会の企画をしています。
  夏季休業中のとりくみとして、「市川の民話を語る会」の協力を仰ぎ、二度の講習会を実施しました。講師は、「市川の民話を語る会」のメンバーでもあり、市川第五中の現役国語教員である湯浅止子さんです。湯浅さんは、すでに何十年も民話を語り継ぐ活動を続けており、学校現場だけではなく、地域や社会活動においても実績を残し、今も各方面から多くの要請を受け、この活動を続けています。
  講習会では、ただ単に「語りを聞く」ことにとどまらず、「自ら語って聞かせる」ことを目標において学習がなされました。発声練習や語りのコツなどが教授され、教職員の参加者は、学校に持ち帰り、子どもたちの前で民話を語ることができるよう、熱心に声を出して練習を繰り返していました。今後各教室で民話が語られ、子どもたちが少しでも市川の民話に興味を抱いてくれればと思います。
  また同じく夏季休業中には、教育講演会を開催し、今年度は著名な香山リカさんを講師に、『「心の教育」ってなんだろう』をテーマに講演会を行いました。
  香山さんは、「思考が内向きで外に目を向けることができない、その場で解決をはかり、他者及び自分を消し去ろうとして事件に至る」と、現在の若者像を分析されていました。
  12月には近藤卓さんをお招きし、同じく教育講演会を開催しました。「今子どもたちに何が必要なのか、大人に何が求められているのか」を、分かりやすく丁寧に解説いただき、「いのちの教育」の大切さを投げかけてくれました。
  思春期の不安定な年頃で、教室で多様な振る舞いを見せる現在の子どもたちを目の前に戸惑う私たちにとって、子どもたちを少しでも理解する一助となることができました。
  今後も市川市支部では、教室で役立つような企画を提供していきたいと考えています。
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