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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

257:落語をやってみよう

  本校では、国語を中心に児童の「伝え合う力」の育成にとりくんでいます。
  四年生の「落語をやってみよう」は、「笑い」を通して伝え合う力を身に付けるために、発展的学習として設定しました。子どもたちが相手(三年生や地域のお年寄り)をいかに楽しませるかを共通の目標に設定し、どのようにすれば相手に面白さや楽しさが伝わるかを考えました。表現の仕方を変えたり、身振りや手振りなどの工夫をしたりすることが学習の中心になりました。また、自分の選んだ落語や小ばなしの面白さを相手に伝えるために、招待状を作成し、相手をひき付ける工夫をしました。
  子どもたちは、兄弟学級の三年生を招待した時に身を乗り出して話に聞き入る三年生の姿に手応えを感じ、地域の行事ではお年寄りの笑いと拍手喝采に自信を持つことができたようです。
  また、自分の思いを相手に伝えることの難しさと、伝わった時の喜びを授業を通して実感することができたようです。

256:ボール運動に必要な技能を身につける教材づ

くり―フラッグフットボールの学習を通して―
 
  小学校で学習するボール運動に共通する学習内容の習得について、フラッグフットボールの実践を通して考えていきます。
①ボールの投捕の技能
  一チーム(五~六人)で丸く並び、向かい合った仲間へボールをパスします(ナンバーパス)。本単元では、これを動きながら行い、フラッグフットボールに必要な投捕の技能(ピッチ、スナップ、ハンドオフ等)を向上させることができました。
②スペースへの動き
  メインゲームを四人対三人で行いました。意図的にアウトナンバーをつくることで、スペースへの意識づけを行いました。また、作戦ボードやハドル(チーム内で作戦を話し合う時間)を有効に活用することで、スペースへの意識を高めることができました。
  フラッグフットボールは多くの学習内容を身に付けられるすばらしい教材です。多くの学校で実践されることを望んでいます。

255:人とかかわり合い、自分の思いを表現できる子どもの育成―

「表現運動」の学習を通して―
 
  本校の子どもたちには、自分の考えや思いをうまく表現できないという実態が伺えます。そこで、体育科の「表現運動」の学習において、友だちと動きを考え一緒に踊る活動から、自分の思いを自信をもって表現できる子どもを育てたいと思い、実践にとりくみました。
(1)ペアづくりの工夫
  男女の二人組を組ませ毎時間相手をかえて踊った。その際、はずかしがったり表現をするのが苦手だったりする子どもと、積極的に表現ができる子どもを教員が意図的に組ませた。そうすることで、安心感が生まれ、相手の動きのまねからはじまり、体を使った表現 方法が徐々に身についていった。
(2)はずかしさを取り除くための手立て
  高学年では、はずかしさや踊ることに対する不安を解消することが、最大の課題ととらえた。そこで、導入の段階で『新聞紙』や『ミラーごっこ』を取り入れた。どちらも、お互いが向かい合い、一人がいろいろな動きをして、もう一人がその動きをまねをして踊る。自然と相手とコミュニケーションをとり、はずかしさや踊ることへの不安を解消していった。
(3)見せ合う活動
  友達の作品を見てよかった点を言葉にして相手に伝える。この活動は、今まで気づかなかった自分のよさを友だちが見つけてくれるので、自分の動きに自信をもつことができた。
  今後も表現運動の学習を継続し、この成果を違う場面や他教科にも広げていきたいと考えます。 

254:話す力の育成をめざして

  私は今年度初めて五年生の担任となりました。四月から子どもたちの様子を見ていると、友だち同士とても仲良く話をしています。しかし、授業中みんなの前でとなると、ほとんどの児童が話すことに苦手意識をもち、積極的に手を挙げて話そうとするのは、数人となってしまいます。
  そこで、私は話すことに焦点をあて、「話す力の育成」にとりくもうと考えました。
  まず、とりくんだことは、国語科で自分のよいところをみんなに「アピールをしよう」と単元で、課題設定を工夫したことです。教科書の展開通りに与えたら、児童はあまり意欲を示しませんでした。しかし、「自慢大会をしよう」に変更しただけで、児童はとても意欲的にとりくむようになりました。
  また、朝の会で「一分間スピーチ」を二週間毎にテーマを変えて行っています。スピーチメモの利用や、スピーチの手立てを教え実践しています。
  このようなとりくみを年間通して、継続的に指導し、話す力を高めていきたいと考えています。

253:表現し合う楽しさの実現に向けて

  本校は、2004年度から「キャリア教育」の研究を進めてきました。児童は自分たちで必要な情報を探し、それを活かして自分の考えを発信しようとする意欲が高まってきています。
  昨年度からは児童の主体的な活動が期待できる算数科を取り上げ、児童の表現力・思考力を育てることを目的に研究にとりくんでいます。算数科において、「他と関わりながら学ぶ」=「算数的コミュニケーション活動」であると考え、学習の中で自分の考えを算数的(数・式・図表・言葉で表す)に表現したり、友達の考えを読み取ったり、話し合ったりすることを重視し、授業を展開してきました。
  自分の考えをわかりやすく伝えたり、みんなの前で発表したりすることが得意ではない児童たちが、まず、小グループの友達に自分の考えを説明することで自信が持てるようになってきました。また、友達の考えも理解し、考えようとする児童も多くなってきています。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

84:西小発「プチシリーズ」

  小見川西小は、チーバくんで表すとちょうど耳のつけ根の県北東部香取市にあります。本校は三月の震災で液状化現象の被害を受け、約三カ月間グラウンドが使えず、現在も校舎の一階と特別棟は上下水道が復旧していません。そんな中でも組合員数十五人で組織率100%の本校は、いつも元気で明るく前向きな職場です。
  分会のテーマを決める際にまず考えたのはリフレッシュデーについてです。とはいっても、部活動が終了する時刻はすでに勤務時間を超えています。つまり「ノー残業デー」をつくることは難しいと気づきました。そこで発想の転換をして「水曜日はプチ残業デー」と少しだけ残業をする日と考えることにしました。
  また分会会議の定例化についても考えました。こちらも発想の転換をして放課後一緒にお茶を飲みながら二人以上集まって話をすれば「プチ分会会議」が成立することとしました。その時の話題は子どもや行事など学校のことはもちろんですが、学校委員会で毎回配付される分会会議用の情報紙「KatoriTips」(香取チップス)は話題を提供してくれ、それを利用しプチ分会会議はいつも盛り上がり話に花が咲いています。
  そこで分会のテーマは「西小学校プチ改革」とし、その他にも「プチ親睦会」や「プチスポーツ大会」などを企画して自分たちにできることから少しずつより魅力的な職場に変えてみているところです。 何事もはじめの一歩は小さいもの。この小さい一歩を踏み出したところだと思っています。

83:東小伝統 手づくりランチでおもてなし

  新しい職場に不安な気持ちを抱きつつ赴任した昨年四月、私たち新入職員を迎えてくれたのは、手づくりの昼食でした。
  教室で片付けをしていると、エプロン姿の先輩が「できたよ」と温かく声を掛けてくださいました。お弁当しか想像していなかった私は、ランチルームに並んだ手づくりの食事に驚きました。その時のメニューは、一年以上たった今でもはっきりと覚えています。千切りキャベツにホカホカのコロッケが二つ。付け合わせには、分会の皆さんが家からもって来てくださった煮物やおしんこ。学校園で採れたしいたけのみそ汁。驚いたことに、味噌は学校で採れた大豆で炊き込んだ「東小オリジナル味噌」でした。家庭科室のガス釜で炊いたお米も、学校田で収穫したものでした。
  東小では、何年も前から手づくりの昼食が四月の恒例になっているとのことでした。食事をいただきながら、「昔は、男性教職員もエプロンを着けて家庭科室で腕をふるった」とか、「○○先生の△△がおいしい」など・・・、楽しくおいしい話をたくさん聞かせていただきました。心温まる食事に、心もおなかもいっぱいに満たされ、幸せな気持ちになりました。新任地に対する不安はいっぺんに吹き飛び、自分が東小ファミリーの一員になれたことを実感しました。これからも東小の伝統を大切に受け継ぎ、おもてなしの心で職場の仲間とともに働いていこうと思います。

82:各世代をつなぐ「若者塾」のとりくみ

  本校教職員の年齢構成を見ると、五十代のベテラン層が半数を占めており、三分の一が経験年数十年以下の若者、ミドル層は少数です。このため、ベテラン層の経験に学びながら若者の力量を伸ばすことは、本校の教育活動を活性化するための欠かせない課題です。
  「若者塾」は、昨年度、前任の校長の提案を受けてスタートしました。塾生は経験年数十年以下の若手教職員。校長・教頭やベテラン・ミドル層を講師に、毎回テーマを決めて研修しました。
  今年度は、ミドルや若者の「学び合いたい」という強い希望により、教職員の主体的なとりくみとして実施しました。
  各回のテーマは、明日からの教育実践に即役立つ内容にしたいと考えました。そこで第一回目は、塾生それぞれが、指導上の悩みや本校の課題として感じていること、取り上げたい教育課題を挙げ、それをもとに年間の計画を作成しました。
  そしてこれまでに、「楽しく学べる漢字指導・筆順指導」「書く力を伸ばす指導の工夫」「忘れ物をなくそう大作戦」「落ち着きのある学級づくり」「様々な問題をかかえる児童への対応」「自学の充実」をテーマに、それぞれが実践やアイディアを持ち寄り、紹介し合い、検討し、研修を深めてきました。
  参加者からは、「全て実践型ですぐに役立つ。」「日頃の悩みを話せるので気持ちが楽になる。」「先生方の話から新しい発見が毎回ある。」「自分の実践を振り返るきっかけとなった。」「課題に挑戦する決意を新たにした。」などの声が寄せられています。
  ここでは、ベテラン・若手の区別なく、自由に自分の考えを話せるようにすることに留意してきました。そして、相互理解による組織力の強化と、個々の教職員としての力量の向上に効果を上げつつあります。
  今後も、教職員の主体的な思いを大切に、継続してとりくんでいきたいと思います。

81:若い教員を支え、ともに高め合う職場づくりを

  今年度、吾妻小分会は、講師三人と新規採用者一人を迎えました。近年、分会の中で若年層の割合が高まってきています。五年ほど前までは、ベテラン・中堅が多く、多少の修正意見を出し合えば、大抵のことは四月当初からすぐに軌道に乗っていたという印象がありましたが、最近はそうはいきません。しかし、若い力の加入で、職場には明らかに新しい風が吹いています。そして、分会の中で、彼らを支え、自分たちもまた刺激を受けようとする意識が高まってきました。
  彼らの中で、学級担任をする二人は、初めてのことが多く、主に学年主任に尋ねながら日々の仕事を進めていました。しかし主任も仕事量が多いため、中堅の教員が仕事の方法を教えたり、息抜きの食事会に誘ったりということを行っています。こうして育った若手は、次の世代に同じように接することでしょう。こうしたことは、「業績評価」や「目標申告」に表れるようなものではないでしょうが、「教職員は現場で育つ」とは、まさにこうした事を意味しているのではないかと思います。
  また少人数指導を担当する講師二人に対しては、六月から採用試験に集中できるように心がけました。やはり中堅教員が試験対策についての助言をし、支部青年部主催の講師学習会にも参加できるようにしました。一次試験突破後、二次対策の学習会に参加できなかったため、分会で学習会資料を取り寄せたり、実技について職員が協力して練習会を開いたりするなどの支援をしてきました。
  こうした結果、三人の講師全員が二次試験も合格することができました。
  若い教職員に対する支援を惜しまず、彼らからもまた学び高め合う、そんな分会の雰囲気をこれからも大切にしていきたいと思います。

80:人とかかわりを持ちながら、自主的に活動できる子の育成

  1 設定理由
  情報社会の急速な発展、核家族の増大などの影響で、地域や家庭で人同士がかかわる機会が少なくなっています。本校では「心ゆたかな子」を育むために継続的・計画的な集団遊び、及び交流活動を推進していくことが大切だと考えています。学校で友達とかかわりを持ちながら、自分を好きになったり、他者を認めたりする心を育てるため、本主題を設定しました。
2 研究仮説
(1)「わんぱくタイム」の充実をはかれば、友達とのかかわりを楽しむことができ、人と進んでかかわることのできる子どもが育つであろう。
(2)相手や目的に応じて、交流の場を意図的に仕組んったので、自分なりに学び、実践してきました。その中で、鑑賞は指導者の価値観を提示するのではなく、子どもたちと作品との出会いを演出することが大切であると考えるようになでいけば、満足感や達成感を味わうことができ、自主的に活動できる子どもが育つであろう。
3 実践報告
(1) わんぱくタイムの充実
・教職員の遊びの引き出しを増やすため、職員全体で人とかかわりが持てる遊びについての研修を行いました。
・週一回のわんぱくタイム(長い昼休み)の時間には、クラス全員での集団遊びを行いました。
・月に一度はペア学級で遊ぶ時間を確保し、ふれあい実行委員を中心に活動の計画、実施を行いました。
(2)交流・集会活動
・実行委員を中心とした集会(どうぞよろしくの会・ゲームスポーツ集会)を、組織を拡張しながら学校全体で行いました。
・地域との交流(親子学習会・老人ホーム訪問・社会科見学)を継続的に行いました。
・本校と分校交流を、年間を通して計画的に行いました。
4 成果と課題
○集団遊びや交流活動を継続的に行うことで、人とかかわる楽しさや喜びを味わうことができました。特に手紙や、感想発表などお互いの気持ちを表現する場を設けたことで互いの反応を直に感じることができ、自己肯定感の高まりに有効でした。
●児童の自主的な遊びの拡充や、児童会組織のさらなる活性化など、課題が明確になってきました。これからの更なる工夫と積み重ねが必要であると考えます。
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