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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

217:JUST DO IT.~でんしょうあそびに挑戦しよう~

  いきなり某スポーツメーカーのキャッチコピーを借用しましたが、私は、「まずはやってみよう」という気持ちを大切に授業を行っています。今回紹介するのは、体育科の現指導要領の一・二年生の内容の取扱いに「伝承遊び」が触れられていることを知り、二年生の学級で行った実践です。
  授業では、数ある伝承遊びの中から、竹馬・わっぱ回し・ゴム跳び・缶ぽっくり・まりつきの五つを時間を決めて、ローテーションで行いました。ゴム跳び以外は、運動の特性から一人遊びから始まりましたが、次第に友だちと競争するなど、用具や場の工夫を自分たちで行って楽しむようになりました。やってみるとわかりますが、これらの遊びを続けて行うと運動量も確保できます。
  この授業は他校であまり実践例を聞かないので、JUST DO IT.の精神で行いましたが、「楽しかった」「またやりたい」という声が子どもたちから多く聞こえ、私もやってよかったという感想を持ちました。

216:ぱちぱち先生とお話ぽっけ~地域ボランティアの活用~

  「ねがいましては」のかけ声とともに3年生の朝が始まります。本校では、週2回始業前15分間そろばん学習を実施していています。そろばんを教えてくださるのは「ぱちぱち先生」こと、地域ボランティアの皆さんです。老人会の方々を中心に、熱心に指導をしてくださいます。読み上げ算を聞くことで集中力がついたり、そろばんの習熟によって計算力が向上したりとよいことばかり。これからが楽しみです。
  また、「お話ぽっけ」の方々による本の読み聞かせも行っています。地域や保護者のボランティアの皆さんで結成された「お話ぽっけ」は、朝の時間や昼休みを活用して、子どもたちに読書の楽しさを紹介してくださいます。加えて、本校では今年度から全校で朝読書を始めましたので、本に親しむ習慣がついてきたようで、図書館利用率がアップし、うれしいかぎりです。

215:豊かな自然を再認識して―ホタル鑑賞会を通して―

  子どもたちの生活が変わり、豊かな自然に恵まれながらも、親しむ機会は、昔と比べると減少の傾向にあります。
  そこで、本校では地域の自然に「触れる」「知る」「活用する」という総合学習の一つとしてホタル観賞会を実施しました。事前に行われた学習会では、夷隅郡市自然を守る会の大藪健さんを招いてホタルの生態や自然を守ることの大切さ・素晴らしさについて紹介していただきました。
  観賞会では水の清らかさを誇る山内地区東沢地域の川の畔で行いました。山一面に乱舞するホタルの姿に魅了され「きれいだね。」という感嘆の声が、あちらこちら漏れていました。また、子どもが、家族にゲンジボタルの光り方や幼虫の餌となるカワニナについて教える姿も印象的でした。
  今後、子どもたちの自らの手で地域の自然に触れ、守ろうとする心や態度が育ってほしいと願っています。

214:郷土との共生

  本校の学校教育目標である「自立と共生」の具現化を目指し7年前より総合的な学習の時間に「共生タイム」を実施しています。この時間は全校生徒93人が学年を越えて班を組み、週に2時間自分の課題を探求します。それぞれの生徒が①城下町だった地域の特性を生かした歴史の調査 ②保育所や老人介護施設への訪問 ③地域清掃や環境の調査 ④学校や地域の名所の紹介などを手がける地域自慢 ⑤自由課題のいずれかのコースに属し、コンピュータでの情報収集や郊外でのフィールドワークを行いながら、地域の人との交流を図り、郷土への関心や愛着を育てる機会を持っています。
  2学期には各コースで研究発表会、文化祭で地域発表、作品展示を行い、お互いの成果を共有しています。
  これらの活動を通じて、自分の課題を持つ大切さやそれを自力解決していく手段、地域の人との触れあいや研究した成果を発信・表現していく方法を生徒自身が体験し、自立への足がかりとさせたいと考えています。

213:プロの力を学校現場に~読売新聞と連携した学校新聞作りを通して~

  2006年度、富浦小6年1組では、NPO法人企業教育研究会(理事長・千葉大学教育学部藤川 大祐准教授)と読売新聞社の記者と共に、言語技術(話す力、聞く力、読む力、書く力)を伸ばすこと、働くことについて学ぶことを目的に学校新聞作りにとりくみました。
  インタビュー・記事作り・見出し作りの基本を学んだ後、保護者や全校児童に対して、本校のよさや様々な行事や活動へのとりくみ状況を知ってもらうために、低・中・高学年部・特別活動部・対外部の五つの組織に分かれ、年間5回の学校新聞を発行しました。
  このような活動を通して、子どもたちは取材力の向上、読み手を意識した文章や見出し、レイアウトなどの表現力の向上を図ることができました。また、実際に記者として活動したことにより、働くことの意義について体験を通して考えることにもつながりました。
  今後もプロの力を教育に取り入れる活動を積極的にすすめていきたいと思います。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

49:リフレッシュデーにみんなでとりくもう

  常磐線松戸駅から徒歩わずかな距離にある第一中学校は、立地条件がよいためか教職員の半数近くは電車通勤です。また、生徒数も多く現在25学級(特別支援学級も含む)、940人が在籍しています。そのため担当も多く、成績処理・生徒指導等通常のものから営繕・落ち穂拾いまで、多岐にわたっています。
  本校では、伝統的に若手教職員が多いため、学校の活性化には役だっているものの横の繋がりが希薄なため、教職員個々の覇気のなさが目につきました。そのため、分会会議で今年度は学期1~2回、定時(16時55分)退勤のリフレッシュデーを実施することを決めました。組合員数が松戸市支部で一番多くなったことから、他分会の手本としての期待を書記局から感じながら、とりくみの日を迎えました。やはり、組合員以外の教職員からは「何で、早く帰らなくてはならないんだ。」「仕事があるから残っていい?」等の話が聞こえましたが、組合員を中心に定時退勤を呼びかけ、何とか定時に全員の退勤が完了しました。その後、若手教職員たちはレクリエーションに向かった模様でした。他の教職員も早めの帰宅を果たしたようです。
  一中分会では、これまで2回のリフレッシュデーを行ってきました。まだ、回数が少なくはっきりした成果は見られませんが、学年を越えた教職員関係や若手教職員の活発さが見られてきたような気がします。とりくみに協力性も見られてきました。これには、地球温暖化に伴う省エネの呼びかけがテレビ等で盛んに取り上げられているからかも知れません。
  来年度は月1回のとりくみにしていくようにはたらきかけるつもりです。

48:「特別支援学級」を支援する交流学級のあり方

  本校では本年度、ノーマライゼーションの考え方を受け、特別支援学級担任の提案で、特別支援学級の生徒を極力交流学級で受け入れる形を実践してみようとになりました。併せて、このことをテーマに分会全体でとりくんでいます。
  文科省は2007年度、いずれは特殊学級をなくし、すべての生徒が普通学級で生活するという方針を打ち出しましたが、まだ実現はしていません。重度の障害を持った生徒の保護者のニーズや人的・金銭的な問題がまだクリアできていないというのが現状でしょう。
  本校保護者の要望としては、やはり「より多くの時間を多くの仲間と過ごさせたい。」という思いが強いと思われます。いずれ社会に出て行くことを考えた時に、多くの人と交流する中で、いろいろな問題に直面し、乗り越えていくという経験を少しでも積んでいければと思います。
  六ヶ月以上が経過した現在、うまく機能していると思われる主なものは次の二点です。
  ・コミュニケーション能力が養える。特別支援学級だけの人間関係ではなく、多くのいろいろな考えの人と交流できると、その中でさまざまな事を学ぶことができる。友達も増えて、学校が楽しいものになる。
  ・特別支援学級の生徒を理解し、手助けをしたりと、お互いに成長し合える。
  今後の課題・問題点の主なものは次の二点です。
  ・特別支援学級生徒の学力の定着を図るための授業の確保が難しい。一人ひとりの交流学級が異なるため、それぞれのクラスの日課と関連づけることはかなり無理がある。
  ・特別支援学級担任との一緒の時間が減るため、目が行き届かないこともある。
  こうして考えてみると、望ましいと思われる点と課題とはかけ離れた部分があり、なかなかその解決方法は見つかないように思われますが、子どもたちのために最善の道を今後も模索していきたいと思います。

47:生活科・総合的な学習における地域との交流

  神戸小学校では、総合的な学習の時間・生活科の中で全ての学年がそれぞれに交流先を持ち、幼稚園や近隣の学校と交流学習を通して学び合いをしています。そこで、子どもたちが地域の方々と交流して学習をするのであれば、我々教職員も地域について積極的に学び、地域の方々と触れ合う機会を持っていこうと始まったとりくみを紹介します。
  これまでには、学区内にある安房神社に行って宮司さんのお話を伺ったり、神社の中を見せていただいたりしたこともありましたが、今年度は昨年度に引き続き地域に陶房を構える方を講師に招き、陶芸教室を開催しました。昨年度に作った作品が今年度の初めに出来上がってきた時のこと、「そのお皿素敵」「土を混ぜて作るのもいいね」などと職員室はすぐに陶芸展の会場となりました。その中で、「今度はそういうお皿にしようかな」「次こそ湯のみに挑戦するぞ」と早くも次回への意欲が口々に語られ、今年度もみんなで陶芸にとりくもうということになったのです。
  今年度の陶芸教室は夏休み中に行われたので、暑い教室ですぐに乾いてしまう土と格闘しながら作品を作りました。いつも楽しく和気藹々とした職場ですが、作品を作っている間だけは一人ひとりが集中して黙々と作業をすすめました。どのように仕上がってくるのか、出来上がりが楽しみです。
  日頃、多忙で仕事に追われる中にも職員室には笑いが絶えず、問題や悩みなども気楽に話すことのできる環境があるという基盤の上、分会委員を中心にみんなが意見を出し合うことで、毎年様々な形で分会のテーマ「生活科・総合的な学習の時間」は具現化されています。

46:現場に役立つ行事へのとりくみ

  市川市支部では、支部が主体となり学校改革のとりくみを行っています。本年度も「教育実践力の向上」をテーマに、学習会・講演会などの活動を企画し、多くの教職員の参加を呼びかけています。
  夏期休暇中の7月30日、今年度最初の企画である「夏季教育講座」を開催しました。第一部では、教育評論家である尾木直樹さんをお招きし、ご講演をいただきました。ユーモアあふれる巧みな話術で、昨今の目まぐるしく変わる数々の教育施策を批判的に論じておりました。冒頭、「最近講演をしていて一番元気がないと感じるのは先生たちだ」との発言には、理由もなく納得してしまいましたが、フィンランド教育との比較、政治と教育との絡み、真の学力とは何か、など、近視眼的な日本の教育の実状をうれいながら、グローバルな視野で教育を考える必要性を語られ、とくに現場の教職員の立場に立った数々の発言には、溜飲が下がる思いがいたしました。
  第二部は「現場からの事例報告」と称し、小中2人の先生から事例報告を受けました。小学校からは、学年間にまたがる女子の友達関係をめぐるトラブル事例、中学校からは、学年全体で“遊び心的な生徒指導”を心がけ成果をあげている事例が報告されました。参加者からの質問や意見などを交えて事例を検証し、持ち帰って自分の実践に生かせるよう、解決のための手立てや方法などを探りました。中身のある、有意義な教育講座が開催できたと自負しております。
  8月25日には、「市川民話の会」を協力し、「あなたも民話の語り部」として、教室でできる語りの実践練習を行いました。また冬季にも夏季同様「教育講演会」を予定、さらに若年層を対象にした学習会も複数回計画しており、今後も支部として現場に少しでも役立つような行事を提供し、市川教育の向上と支部の発展に努めていきたいと考えております。

45:情報の整理整頓を通して、残業を減らす

  印西中分会では、4月の分会会議で「仕事のムダを減らして、残業を減らそう~月に一度は職場会。めざせノー残業デー」というテーマを設定しました。
  しかし、時間が経過していくと、このテーマを実現することは難しいという現実に直面しました。本校は今年創立50周年を迎え、その式典に向けての会議がほぼ毎週、夕方の6時以降に行われるので、ノー残業デーを設定するにも物理的な時間が不足し、今年に限っては実現不可能という状態になっています。 月に一度の職場会についても、4月は実施することができましたが、5月、6月については宿泊行事が集中し、その準備のために職場会の時間がとれず、その間は回覧板で伝えるという方法で対応しました。7月になって、ようやく開くことができましたが、当初の目標を達成することはできませんでした。
  この状況を打破するにはどうすればよいのか?仕事を減らし、退勤時刻を早くすることはできないだろうか?ということについて、話し合いました。その中でムダを減らすにはどうすればいいかということに話を焦点化しました。時間、資源、そしてお金のムダ。紙の廃品回収や光熱費の有効活用についてはすでに行われており、昨年度県から表彰を受けています。すべての教職員でとりくむことができ、かつ有効な方法とは何か?話し合った結果、時間を有効活用し、一人ひとりが自由に使える時間を捻出することを始めてみようという結論に至りました。
  では、具体的にどうとりくむのか?整理整頓を定期的に行い、ものを探す時間を省いていこうということになりました。職員室は日々多忙な仕事のため、満足に整理整頓が行われておらず、机の上は紙の山で、必要な書類や情報を探すために膨大な時間がかかるといった非効率的なことが起きています。
  今後、少しずつでも整理整頓を行い、紙媒体の情報を電子化することで、紙の資源も減らし、教職員が自由に使える時間を捻出して、退勤時刻が早くなるようとりくみをすすめていきたいと思います。
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