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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

212:「書いてよかった!」の体験を大事に

  本校では2年前から朝学習等の時間を利用してミニ作文活動にとりくんでいます。150字から200程度の独自の原稿用紙を作り、学年に応じた様々なテーマを毎回提示しながら、続けてきました。『次回の席替えの方法を提案しましょう。なぜその方法がよいのか理由も必ず示してください。』というように、書くことを通して、自分の身の回りのことを考えたり、振り返ったりする機会をつくるように心がけています。また、書かれた作品を子ども同士が互いに読み合う場も大事にしています。多くの仲間が納得し、指示した方法で実際に席替えを行うなど、「友だちが読んでくれた。」「書いたものが役に立った。」という体験、「書いてよかった。」という子どもたちの実感につながっています。
  子どもたち「書く力」を伸ばすために始めたミニ作文の試みですが、3年目を迎えた現在、より自由で楽しい表現の場を創造するために、さらなる工夫を重ねています。

211:にんじゃしゅぎょうの十のたび

  2年生を担任しています。今年度は体育の授業の中に、「サーキット」を取り入れました。「サーキット」の名前を「にんじゃしゅぎょう十のたび」と名付けました。一の旅の「ジャングルジム」では、二回、頂上まで上って、降ります。この練習は「けわしい山でのしゅぎょう」と名付けました。二の旅のうんていでは色々なやり方でわたります。この練習を「つり橋わたり」と名付けました。その他、鉄棒となわとびなど合計で十種類の練習をします。グループは生活班で、速い子は他の子を助け、みんなでなかよくとりくみます。
  この「しゅぎょう」で子どもたちは、とても意欲的にとりくみ、敏捷性や友だちを思いやる心など色々な力がついてきました。また鉄棒で「逆上がり」ができる子が多くなりました。

210:毎日続ける「基礎基本の時間」

  和名ヶ谷中学校の一日は、まず清掃からスタートします。次の1時間目が20分間の「基礎基本の時間」です。学力低下への対策として2年前から始めました。この時間は、全教職員が総出で指導にあたります。職員室には電話番の教員が残るだけです。今年度は、数学の計算・漢字練習・英単語の練習を中心にした年間計画を立て、この学習を通してコツコツ続けることの大切さを指導しています。誰もが「やればできる」という自信が持てるように教材の工夫をしているので、普段の授業では集中力の欠ける生徒も、この時間だけは黙々ととりくむ姿が見られます。また、定期的にテストを実施し、通知票で評価するため、これが励みになる生徒もいるようです。朝の落ち着いた20分間が、本校の大切な時間です。毎日続けることだけに、マンネリ化や息切れしないような工夫が今後の課題です。同じような実践をしている学校があれば、よいアイデアをお聞かせ願えないでしょうか。

209:コミュニケーションの基礎を育てる

私の分会では、地域の特性を生かし、生活科や総合的な学習の時間で「福祉・環境教育」を行っています。その中で、6年生はボランティア活動にとりくんできました。このボランティアは、「地域の方々との交流」を通してすすめてきました。
交流を始めるにあたり必要不可欠となるのは、相手や場に応じた失礼のない言葉遣いや態度を身につけることです。そこで、次のような学習活動を行いました。
児童4~5人のグループに支援者が1人入り、相手や場を即興で設定して交流の練習をしました。始めはなかなか言葉が出てきませんでしたが、次第に慣れてきて臨機応変に対応できるようになりました。
この練習が生かされ、実際の交流では、お年寄りには耳元でゆっくり大きな声で話したり、小さい子にはわかりやすい言葉でやさしく語りかけたりする姿が見られました。
今後も相手を思いやり、その状況に応じた接し方が大切であることを子どもたちに伝えていきたいと思います。

208:算数をもっと好きにしたい

  算数の授業で子どもたちが「考える楽しさを味わう」ことができるようにしたい。香取小を会場として放課後に仲間と集まり、算数大好き児童育成のために、「この学習のどの発問で子どもが考え始めるか」などと雑談も交えながら話し合っています。
  算数というと、学力問題でいつも取り上げられ、「できる」ようにしなければならないという思いが強くなってしまいます。でも、「考える楽しさ」がなければ算数の好きな子どもは多くならない。この思いを忘れないようにして、子どもたちとともに算数の授業をしています。
  香取小では、学校の研究として国語の「話す力・聞く力」を伸ばすことにとりくんでいます。そこで、考えを伝えたり、話し合ったりする活動を活発にしています。算数の授業でもこの力を伸ばそうととりくんでいます。そして、自分で考えたことを伝えたり、既習を大切にしてまとめたりする授業づくりに心がけています。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

34:『楽しく学びま専科!』の活動を通して

  東葛支部は、教職員(特に若手教職員)が抱える日々の教育実践の悩みを解決するために、支部を挙げて学校改革運動にとりくんでいます。それが今年で3年目を迎えた『楽しく学びま専科!』です。支部組合員の教育実践を交流し、互いに学びあう場として、回を重ねるごとに充実したものとなり、今では支部を支える活動の一つとして定着してきました。
  この二、三年の間に東葛支部は多くの新規採用者を迎えました。学校現場の雰囲気も若手教職員が増えたことで今まで以上に活気に溢れています。しかし、職場の雰囲気に慣れる間もなく初任者研修などに追われ、日々の教育現場での実践において悩みを抱えている状況にある新規採用者もいると思われます。しばらく新規採用者がいなかったため、悩みを共有しやすい経験年数の近い先輩教職員がいないこともその一因かもしれません。
  そこで、若手教職員のニーズがあると思われる『学級経営』と『体育』にテーマを絞り、組合員が自分の分会の若手教職員(組合員、未組合員)に声をかけ参加を募り、6月に学級経営編として『これでばっちり学期末!通知票作成入門』と『これでばっちり!学級経営!悩みよろず相談』、同じく6月に体育編として『タグラグビー』にとりくみました。参加人数は10人~20人で、自由に質疑応答ができる雰囲気となり、参加者からは「大変参考になりました。早速自分の学級でもやってみます。」「またわからないことがあったら教えていただきたいのですが・・・」などの感想を聞くことができました。
  支部の抱える大きなテーマ『組織拡大』の観点からも、人と人との結びつきが深まるこの活動を、今後はテーマを各教科に広げるなどして、さらに発展させていきたいと考えています。

33:職員の和

  我が野田小学校は一人ひとりがエネルギッシュで個性あふれる18人の職員で構成されている分会です。
  今年度から学校は二期制が導入されました。その関係で初めてとりくむことが増えました。そのためなのか、忙しい毎日を職員は過ごしています。
  そこで私たち野田小分会では、忙しい中でも職員の和を忘れず、まとまっていきたいという思いを込めて「職員の和を広げ、深める」をテーマに掲げました。
  「和」という言葉には四つの意味があります。
 
1 おだやかなこと。なごやかなこと。
2 仲良くすること。
3 合わせること。
4 日本的なこと。
 
  職場がおだやかで、なごやかだと安心して失敗ができます。お互いが仲が良ければその失敗をカバーし合えます。失敗をおそれない職場は前向きな姿勢になってきます。つまり互いの力を合わせることができます。
  日本人は昔からこのような人々の「和」を大切にしてきました。日本の祭りではよく御神輿が担がれます。これは豊作や豊漁を祝う気持ちを互いに表したものです。御神輿は特別に強いリーダーがいなくてもみんなで力を合わせ、声を合わせてもんでいるうちに自然と一つの方向に向かっていきます。このような「和」のテイストを大切にしたとりくみを野田小はめざしています。
  職員の和を深めていくための具体的なとりくみとして分会会議や職場レクを積極的に開催しています。先日行ったスポーツレクは組合の枠を越えてたくさんの職員でバドミントンを楽しみました。
  これからもさらに職場の和を広げ、深めるためのとりくみを工夫し実践していきたいと考えています。

32:地域の特性に合わせたとりくみ~外国人児童も輝く学校~

  本校では、外国人児童の学力向上に力を入れています。学区に外国人児童が多いという特性があり、日本語教育を充実してほしいという保護者からの強い要望もあります。そこで、分会テーマを評題のように設定し、全教職員で協力してとりくんでいます。
  外国人児童の中には、日本語が苦手なために授業についていけない子も少なくありません。保護者も日本語が苦手な方が多く、家庭で学習を手伝う余裕もないのです。日本に来て、「言葉さえできればもっと勉強ができるのに!」と悔しがる児童もいます。
  そこで、外国人児童の言葉のハンデをなくし、学校を楽しいと感じてもらうため、本校では「なのはな教室」と「放課後教室」の2本の柱で学力向上に力を入れています。
  「なのはな教室」は、各クラスの外国人児童で、普通の授業についていけない日本語レベルの子を対象にした日本語教室です。中国語に通じていて、外国の文化に詳しい担当のほかに、2人の通訳が、毎日交代で勉強を教えに来てくれます。レベルに合わせて一対一の授業もあれば2~3人で一緒に授業をすることもあります。
  内容も楽しく、「むき」や「からだ」などの種類についてことばが書かれたカードを作り、カルタ遊びをしながら学習したり、漢字の学習をゲーム感覚で行ったりしています。とてもわかりやすく、児童はどんどん言葉を覚えていきます。
  「放課後教室」は、低学年の外国人児童を対象に、国語や算数の補習授業を行っています。主に低学年の担任となのはなの担当で行っています。
  学力向上と同時に、「なのはな教室」や「放課後教室」で気づいた児童の様子を担当に聞くことで、担任は児童理解やスキンシップに役立てています。
  このようなとりくみで、本校の外国人児童は言葉のハンデをなくし、日本人の児童と仲良く、楽しい学校生活を送っています。

31:体が資本 健康に気をつける職場づくり

  本分会では働く上で一番の基本となる「健康」に気をつけ、「無理なく」「楽しく」仕事ができるようにとりくんでいます。多忙化を招かず、しかも親睦を深めることができるように、ポイントを絞って活動してきました。
  10月にはPTA主催のソフトバレーボール大会に職員チームとして出場しました。運動不足で一歩目がなかなか出なかったり、空振りをしたり、サーブが味方の後頭部を直撃して仲間割れ(?)をしそうになったり…、とハプニング続きではありましたが、心地よい汗を流すことができました。
  2月にはヘルスバレーボールという大きなボールを使ってレクレーションを楽しみました。初めて体験したという分会員も多く、ラグビーボールのようなあの形に慣れるのが一苦労。試合後は体育館で車座に座り、井戸端会議のように話をして楽しく過ごしました。
  毎年3月には、「6年生を送る会」で職員の出し物を行っています。恒例のこの出し物を楽しみにしている児童・保護者も多いです。忙しい合間を縫って放課後に練習をするので、「早く終わらせよう」という声も聞かれますが、練習しているうちに熱が入り、いつの間にか一時間、なんていうこともあります。今回は「かさこじぞう」の劇をしました。6年生の担任2人がひげやしわをつけておじいさんとおばあさん役になりきり,ポリ袋で作った衣装を着たお地蔵様やコーラス隊が花を添えました。分会員にとっても、自分の違う一面を見つけたり、ステージに上がる児童の気持ちが少しわかったりと、よい機会となっているので、継続していけたらと思います。
  これからも、職員同士が声をかけ合い、楽しく健康的に過ごすことのできる職場づくりに励んでいきたいと思います。

30:若年層に対する全職員が一致しての支援(1分会1テーマの運動を受けて)

「事件は現場で起きている。」職員はそれぞれの立場でそれぞれの問題を色々抱えて日々の教育活動にとりくんでいます。
  本校に久しぶりの新規採用職員が2人配属になりました。1人は教諭職、1人は事務職で20歳代のフレッシュな若者です。4月の初出勤には「初々しい」という言葉がピタリと当てはまる装いと表情で我々職員の前に立ちました。その姿を見たベテランの職員は口にこそしませんが(なつかしい、がんばれよ。)と思っていたものです。そんな新採者は、右を見ても左を見ても何がなんだか、何をすれば良いかわからないような状態です。そこで、本校は分会テーマを「若年層に対して、全職員が一致しての支援をしよう。」としました。
「○○先生、〇〇をしますから」と言われれば「はい」と元気よく返事が返ってきてあたふたと動く日々がしばらくは続き、初めて保護者に向けて書いた便りは口語体の文が並び、校長・教頭先生から訂正のチェックが入って書き直すなど色々な試練をひとつひとつ乗り越える日々です。
  分会への勧誘もあちらから一言、こちらから一言がかかります。しかし、新採者には「組合って何?」という状態です。私たちは「入りましょう。」という言葉ではなく、「千葉県ではね。こんな組織があってね。こんな活動していて…」という説明からじっくりと話をして「すぐに決めることはない、しばらく私たちの活動や様子を見てから考えればいいよ。」と声かけし、職場会へ参加をしてもらい活動を見てもらいました。
  今では、2人の新採者も我々の仲間となり、毎日忙しい日々をこなしています。事務職員部では周辺の学校から応援に駆けつけたり、事務の共同実施の日を設けバックアップをしています。
 
  6月のある日、放課後にある打合せの後、本校のベテランである分会長が「新採者は、ひとつひとつのできごとや活動が初めてなのだから解らないのが当たり前。ひとつひとつ細かく教えてあげて、みんなで声をかけ育てていかなければいけないのよね」と改めて一言つぶやきました。何気ない日常の中で気にかけないと言葉数が少なくなり、安易に走りやすくなります。ベテランの先生は、若年層の先生からパソコンを教えてもらいます。若年層には細やかな「知恵」を伝授します。まさに「もちつもたれつ」の状態でわたしたちの職場はこれからも進めて行きたいと思います。
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