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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

272:実感を伴った理解を図るための 学習プログラムの開発 ~第3学年

「風やゴムの働き」の学習を通して~

  「ゴムを六センチ引くと重くなってきたよ。」「強い風では、体が持っていかれそうになった。」(ワークシート児童の記述より)
  三年生から始まる理科。児童にとって初めての実験となる「風とゴムの働き」は理科のスタートとなる大切な単元です。諸感覚をフルに活用して観察・実験にとりくみ、感じ取っていくこと、そして考えていくことが「実感を伴った理解」につながるものと考えまし た。
  そこで指先で微妙な力を感じ取る「繊細さ」と、体全体で感じとることができる「ダイナミックさ」を実験に取り入れていけるように教材・教具を開発しました。
  理科が他教科と異なる点、面白い点は目を輝かせてとりくむ観察・実験があることです。これからも、「驚き」と「感動」のある理科の授業をめざし、未来を支える科学の目を育てていきたいと思います。

271:陸上運動に意欲的に とりくむための教材づくり ~ハードル走の学習を通して~

  小学校で学習する陸上運動の学習内容の習得について、ハードル走の実践を通して考えていきます。
  ①インターバル走
  ハードル間の異なる三種の場(6m、6・5m、7m)を設定し、自分に合った場で、リズミカルに三歩で走る練習をします。グループの仲間同士で動作のチ ェックをし、教え合う場を設定することで、技能を向上させることができました。
  ②タイムアタック
  40m走のタイムから、個人のハードル走の基準タイムを設定し、そのタイムに近づけるように練習をしました。個人としてだけでなく、毎時間グループや学 級での合計タイムを縮めていくことで、意欲が持続し、大きな達成感を味わわせることができました。
  小学校高学年のハードル走では、「リズミカルなまたぎ越し」を習得することが大切だと考えています。子どもたちが自己の伸びを体感できる教材づくりについて、今後も研究を深めていきたいと考えております。

270:防災ゲームをつくろう

  この度の震災を通じて、学校での防災に対する日頃のとりくみがますます重要であると考えます。
  そこで、私が前任校において総合学習でとりくんだ防災教育を紹介します。
  まず、校内の防災設備や防災備蓄倉庫から、日常生活の中にある身近な所に、自分の命を守る手助けがあることに気付き、防災や減災に対する知識を身につけました。また、学区にある川流域付近の液状化、国道による学区の分断を取り上げ、災害発生時は学校が避難所となること等を知りました。学習活動をとおして防災意識を高め、災害に負けない知識を身につけたあと、主体的に防災の情報発信をするゲームを作成しました。これにより、児童は、一連の活動を通じて防災の重要性を認識することができました。今後、児童が自助と共助の大切さに気づき、いざという時には①自ら考え主体的に判断・行動できること②自らを律しつつ、互いに協調し、他人を思いやること、ができることを期待しています。

269:人生の先輩の生き方に学ぶ道徳授業 ~なりたい自分になるための探究的な学び~

  人生の先輩の生き方に学ぶ道徳授業を、なりたい自分になるための探究的な学びとするためには、三つの柱、一、学びの動機づけ、二、学びのつながり、三、学びの積み上げ、が有効であることを、授業実践をとおして検証しました。具体的には道徳の時間と総合的な時間とを往還し、自らの生き方について探求的に学びを深めていけるような授業プログラムを構成し、実践しました。学びの動機づけでは、自作資料「プロサッカー選手 遠藤保仁選手の生き方」を用いて誰もが持っているであろう強い問いを引き出しました。学びのつながりでは、人生モデル調査、ゲストティーチャーや仲間との対話の時間を確保し、探求的な学びを継続することができました。学びの積み上げでは、学習履歴図を用いて自己評価することができました。
   生徒は、本授業をとおして、仲間と共に探究的に学びを積み上げ、自らの生き方と真剣に向き合い、暫定的な夢やなりたい自分を描くことができました。

268:心豊かに生きる子どもの育成 ~自己表現力を高め、生かす指導を通して~

  本校では、二〇〇六年度から、「自己表現力の育成」をめざして研究にとりくんでいます。何事にも素直にとりくむことができ、知識理解の習得にも優れた面をもっている子どもたちが多い反面、自分の思いを表出したり、他者の思いを共感的に受け入れたりする力を育むことが課題であると考えます。そこで、相手の思いを受けとめながら聞き、自分の表現に生かすことができる子どもの育成をめざして実践にとりくみました。
  高学年の社会科の実践を例に挙げると、五年生では、「自動車を買いかえるならハイブリッド車かガソリン車か」をテーマに討論をする学習を通して、考えを深め伝える力を育みました。
  六年生は、千葉市生涯学習センターの見学や利用者からのアンケートをもとに、より多くの人に利用してもらうための講座を考えました。さらに、考えた講座を生涯学習センターに提案しました。この実践を通して、政治のはたらきを身近に感じ、積極的に関わる素地を作ることができました。
  今後も、さまざまな教科での実践を通して自己表現力を高めていきたいと考えています。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

49:リフレッシュデーにみんなでとりくもう

  常磐線松戸駅から徒歩わずかな距離にある第一中学校は、立地条件がよいためか教職員の半数近くは電車通勤です。また、生徒数も多く現在25学級(特別支援学級も含む)、940人が在籍しています。そのため担当も多く、成績処理・生徒指導等通常のものから営繕・落ち穂拾いまで、多岐にわたっています。
  本校では、伝統的に若手教職員が多いため、学校の活性化には役だっているものの横の繋がりが希薄なため、教職員個々の覇気のなさが目につきました。そのため、分会会議で今年度は学期1~2回、定時(16時55分)退勤のリフレッシュデーを実施することを決めました。組合員数が松戸市支部で一番多くなったことから、他分会の手本としての期待を書記局から感じながら、とりくみの日を迎えました。やはり、組合員以外の教職員からは「何で、早く帰らなくてはならないんだ。」「仕事があるから残っていい?」等の話が聞こえましたが、組合員を中心に定時退勤を呼びかけ、何とか定時に全員の退勤が完了しました。その後、若手教職員たちはレクリエーションに向かった模様でした。他の教職員も早めの帰宅を果たしたようです。
  一中分会では、これまで2回のリフレッシュデーを行ってきました。まだ、回数が少なくはっきりした成果は見られませんが、学年を越えた教職員関係や若手教職員の活発さが見られてきたような気がします。とりくみに協力性も見られてきました。これには、地球温暖化に伴う省エネの呼びかけがテレビ等で盛んに取り上げられているからかも知れません。
  来年度は月1回のとりくみにしていくようにはたらきかけるつもりです。

48:「特別支援学級」を支援する交流学級のあり方

  本校では本年度、ノーマライゼーションの考え方を受け、特別支援学級担任の提案で、特別支援学級の生徒を極力交流学級で受け入れる形を実践してみようとになりました。併せて、このことをテーマに分会全体でとりくんでいます。
  文科省は2007年度、いずれは特殊学級をなくし、すべての生徒が普通学級で生活するという方針を打ち出しましたが、まだ実現はしていません。重度の障害を持った生徒の保護者のニーズや人的・金銭的な問題がまだクリアできていないというのが現状でしょう。
  本校保護者の要望としては、やはり「より多くの時間を多くの仲間と過ごさせたい。」という思いが強いと思われます。いずれ社会に出て行くことを考えた時に、多くの人と交流する中で、いろいろな問題に直面し、乗り越えていくという経験を少しでも積んでいければと思います。
  六ヶ月以上が経過した現在、うまく機能していると思われる主なものは次の二点です。
  ・コミュニケーション能力が養える。特別支援学級だけの人間関係ではなく、多くのいろいろな考えの人と交流できると、その中でさまざまな事を学ぶことができる。友達も増えて、学校が楽しいものになる。
  ・特別支援学級の生徒を理解し、手助けをしたりと、お互いに成長し合える。
  今後の課題・問題点の主なものは次の二点です。
  ・特別支援学級生徒の学力の定着を図るための授業の確保が難しい。一人ひとりの交流学級が異なるため、それぞれのクラスの日課と関連づけることはかなり無理がある。
  ・特別支援学級担任との一緒の時間が減るため、目が行き届かないこともある。
  こうして考えてみると、望ましいと思われる点と課題とはかけ離れた部分があり、なかなかその解決方法は見つかないように思われますが、子どもたちのために最善の道を今後も模索していきたいと思います。

47:生活科・総合的な学習における地域との交流

  神戸小学校では、総合的な学習の時間・生活科の中で全ての学年がそれぞれに交流先を持ち、幼稚園や近隣の学校と交流学習を通して学び合いをしています。そこで、子どもたちが地域の方々と交流して学習をするのであれば、我々教職員も地域について積極的に学び、地域の方々と触れ合う機会を持っていこうと始まったとりくみを紹介します。
  これまでには、学区内にある安房神社に行って宮司さんのお話を伺ったり、神社の中を見せていただいたりしたこともありましたが、今年度は昨年度に引き続き地域に陶房を構える方を講師に招き、陶芸教室を開催しました。昨年度に作った作品が今年度の初めに出来上がってきた時のこと、「そのお皿素敵」「土を混ぜて作るのもいいね」などと職員室はすぐに陶芸展の会場となりました。その中で、「今度はそういうお皿にしようかな」「次こそ湯のみに挑戦するぞ」と早くも次回への意欲が口々に語られ、今年度もみんなで陶芸にとりくもうということになったのです。
  今年度の陶芸教室は夏休み中に行われたので、暑い教室ですぐに乾いてしまう土と格闘しながら作品を作りました。いつも楽しく和気藹々とした職場ですが、作品を作っている間だけは一人ひとりが集中して黙々と作業をすすめました。どのように仕上がってくるのか、出来上がりが楽しみです。
  日頃、多忙で仕事に追われる中にも職員室には笑いが絶えず、問題や悩みなども気楽に話すことのできる環境があるという基盤の上、分会委員を中心にみんなが意見を出し合うことで、毎年様々な形で分会のテーマ「生活科・総合的な学習の時間」は具現化されています。

46:現場に役立つ行事へのとりくみ

  市川市支部では、支部が主体となり学校改革のとりくみを行っています。本年度も「教育実践力の向上」をテーマに、学習会・講演会などの活動を企画し、多くの教職員の参加を呼びかけています。
  夏期休暇中の7月30日、今年度最初の企画である「夏季教育講座」を開催しました。第一部では、教育評論家である尾木直樹さんをお招きし、ご講演をいただきました。ユーモアあふれる巧みな話術で、昨今の目まぐるしく変わる数々の教育施策を批判的に論じておりました。冒頭、「最近講演をしていて一番元気がないと感じるのは先生たちだ」との発言には、理由もなく納得してしまいましたが、フィンランド教育との比較、政治と教育との絡み、真の学力とは何か、など、近視眼的な日本の教育の実状をうれいながら、グローバルな視野で教育を考える必要性を語られ、とくに現場の教職員の立場に立った数々の発言には、溜飲が下がる思いがいたしました。
  第二部は「現場からの事例報告」と称し、小中2人の先生から事例報告を受けました。小学校からは、学年間にまたがる女子の友達関係をめぐるトラブル事例、中学校からは、学年全体で“遊び心的な生徒指導”を心がけ成果をあげている事例が報告されました。参加者からの質問や意見などを交えて事例を検証し、持ち帰って自分の実践に生かせるよう、解決のための手立てや方法などを探りました。中身のある、有意義な教育講座が開催できたと自負しております。
  8月25日には、「市川民話の会」を協力し、「あなたも民話の語り部」として、教室でできる語りの実践練習を行いました。また冬季にも夏季同様「教育講演会」を予定、さらに若年層を対象にした学習会も複数回計画しており、今後も支部として現場に少しでも役立つような行事を提供し、市川教育の向上と支部の発展に努めていきたいと考えております。

45:情報の整理整頓を通して、残業を減らす

  印西中分会では、4月の分会会議で「仕事のムダを減らして、残業を減らそう~月に一度は職場会。めざせノー残業デー」というテーマを設定しました。
  しかし、時間が経過していくと、このテーマを実現することは難しいという現実に直面しました。本校は今年創立50周年を迎え、その式典に向けての会議がほぼ毎週、夕方の6時以降に行われるので、ノー残業デーを設定するにも物理的な時間が不足し、今年に限っては実現不可能という状態になっています。 月に一度の職場会についても、4月は実施することができましたが、5月、6月については宿泊行事が集中し、その準備のために職場会の時間がとれず、その間は回覧板で伝えるという方法で対応しました。7月になって、ようやく開くことができましたが、当初の目標を達成することはできませんでした。
  この状況を打破するにはどうすればよいのか?仕事を減らし、退勤時刻を早くすることはできないだろうか?ということについて、話し合いました。その中でムダを減らすにはどうすればいいかということに話を焦点化しました。時間、資源、そしてお金のムダ。紙の廃品回収や光熱費の有効活用についてはすでに行われており、昨年度県から表彰を受けています。すべての教職員でとりくむことができ、かつ有効な方法とは何か?話し合った結果、時間を有効活用し、一人ひとりが自由に使える時間を捻出することを始めてみようという結論に至りました。
  では、具体的にどうとりくむのか?整理整頓を定期的に行い、ものを探す時間を省いていこうということになりました。職員室は日々多忙な仕事のため、満足に整理整頓が行われておらず、机の上は紙の山で、必要な書類や情報を探すために膨大な時間がかかるといった非効率的なことが起きています。
  今後、少しずつでも整理整頓を行い、紙媒体の情報を電子化することで、紙の資源も減らし、教職員が自由に使える時間を捻出して、退勤時刻が早くなるようとりくみをすすめていきたいと思います。
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