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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

222:環境と地域について考える美術の授業

  2002年度の県教研で提案してから少しずつ改善を加えながらも、「模型の家をつくる」授業実践を続けています。
  まずひとり70坪の百分の一サイズで段ボールの土地をつくります。
  次に、方角や道路、建ぺい率、高さなどの制限があることを知らせ、その範囲で家をつくることを考えさせます。材料はあらかじめ集めておいた石けんの箱など、すべて廃材を使わせます。CO2削減対策も条件にすると、太陽光発電、風力発電、植樹などのアイデアが出されました。また席順に住宅が並ぶので、となり同士で塀をつくったり、家の向きを工夫したりと、話し合いも必要となります。「池を一緒につくろう」とか、「あっ屋根がうちの敷地に侵入してる!」というような会話も出てきます。
  完成後、5クラス分の家を並べて見学会をします。
  「近所付き合いが大事だと思う」「公園や図書館も欲しい」「こんないろいろな家が並ぶ街に住んでみたい」といった感想が出ましたが、一番楽しんでいるのは私かもしれません。

221:わくわくランチタイムだ!

  学習するにも運動するにも、まずは丈夫な体が必要です。食に敏感な現代だからこそ、まずは「給食」という身近な食事を大切にしていきたいと私は思っています。
  私の学級の子どもたちはどんなメニューの時でも、ほとんど給食を残しません。完食したときの達成感やクラス全体として残飯が少ないことを誇りに感じている子どもも少なくありません。そこには栄養士の先生の協力が大きく影響しています。給食のときに栄養士の先生が教室にやって来ると、子どもたちの目が輝き出します。「骨が強くなるんだよ。」「風邪にかかりにくくなるんだよ。」といった具体的なアドバイスは子どもたちの箸をいっそう進めてくれます。また、子どもの声を大切にした新しい献立作りにも積極的にとりくんでくれるので子どもたちは皆、大喜びです。
  学級活動では『バランスのよい食事の大切さ』について話し合い、自分たちの食生活を見直しました。私の学級の元気の源は「完食パワー」なのです。

220:電子黒板で楽しくわかる授業

  電子黒板を授業で活用する一番の利点は教科書や写真などの資料をそのまま提示できることです。提示したものを自由自在に動かしたり、切り取ったり、黒板のようにペンで書き込みをすることもできます。また、子どもたちが使っている教科書をそのまま提示できるので教員の説明を短くすることもできます。
  タッチパネル式なので黒板と同じように教員は子どもの様子を見ながら授業することができます。教材は素材をスキャナーでパソコンに取り込み、切り取り張り付けするだけで短時間で作ることができます。
  算数の図表を提示する、社会科で写真や地図資料を提示する、パソコンの画像がそのまま提示できるので子どものプレゼンテーションにも活用しています。写真を提示しながら見ている人にわかりやすく発表することができます。楽しく、わかる授業をするためには教員がこのような最新の教具を積極的に活用することも必要だと思います。

219:「わかる、できる、身につく」をめざして

  本校では、「わかる、できる、身につく」学習の在り方を追い求め、算数の研究にとりくんでいます。児童のつまずきを明らかにした上での授業改善が中心です。
  高学年では、中学校との連携を図り、「分数が理解できていない」と聞けば単位分数の考え方をより詳しく扱ったり、「座標がとれない」と聞けば、教具を活用してグラフのかき方を定着させたりと、中学校でのつまずきを意識した授業を展開し、中一ギャップの解消をねらっています。
  また、低・中学年では、①くり上がりやくり下がり②かけ算九九③四則の筆算等、上の学年でつまずかないように、寺子屋学習方式で、ひざを突き合わせてじっくり考えたり、具体物の操作と式を結びつけるためのワークシートを工夫したりしています。
  わかった、できたと喜ぶ子どもたちの笑顔が増え、我々教職員も意欲が向上しています。1月18日に授業を公開します。是非お越し下さい。

218:楽しく学ぶ算数学習

  授業の調査で「算数の勉強はよくわかるのに、算数が好きではない。」と答える児童が多く、驚きました。そこで、児童が教材に積極的に関われる、自分の思いや考えを素直に表現できるなど、結果に至るまでの過程を大切にした学習を通して、算数を楽しく学ばせたいと考えるようになりました。
  ここで紹介するものは、2年生「1000までの数」での実践です。日常生活と関わりが深く、数の仕組みに対する様々な考えが引き出せる教材・教具を活用してみました。お金の模型、位取り板、両替機などです。また、友だちと積極的に関わり合える場を意図的に設けました。一番印象に残っているのは、「一円玉つかみ取りゲーム」です。児童は自分の一円玉を、工夫しながら何度も夢中で数えていました。また、学習に集中できなかった児童も友だちに数え方のアドバイスをするなど、生き生きと学習できました。
  楽しく学べる工夫を、これからも考え、実践していきたいと思います。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

54:「多忙解消に向けて事務処理の有効化をはかる」

  銚子市立高神小分会は、東に「犬吠埼灯台」西に「灯台キャベツ畑」を望む風光明媚な場所にあります。出勤途中に小高い愛宕山を通り、条件に恵まれると日本一の富士山を見ることもできます。
  ここ数年の児童数の減少に伴い職員数も減っています。そこで、3年前から「多忙解消のために事務処理の効率化をはかろう」をテーマに文書の処理方法や成績処理等の研修をしています。 活動例としては、
 
1.校内にサーバーを設け、各学年・校務分掌ごとに文書を保存する。
  (資料作成の時間を短縮する。)
2.提出文書や指導案の形式をサーバーにおき誰でもすぐに作成できるようにする。
  (例文を全員が参考にでき、形式もそろえられる。)
3.学校要覧・教育計画・通知表を自校で作成する。
  (業者作成よりじっくりと作ることができ、予算も少なくてすむ。)
4.通知表の補助簿をエクセルで作成する。
  (時間に余裕がある時・気づいたときに少しずつでも入力をしておくことができる。本紙印刷までの修正が簡単である。)
 
  上記の処理ができるように7月・8月に集中してパソコン研修を行いました。7月には、通知表作成のための入力の仕方を中心に研修し、八月は、元校長を講師に招き、地図作成やデジカメの動画編集等の研修を行いました。便利な反面、情報の漏洩問題等が発生している昨今です。個人情報とは何か、USB他、情報の管理についても随時、研修しています。
  時間は限られています。しかし、処理しなければならない校務は、次から次へと増えています。自分たちで、時間を作る工夫をして、明るく元気に仕事をしていきたいと考えています。

53:「楽しく学びま専科!(体育編)」の活動を通して

  「楽しく学びま専科」の活動を始めて4年目になります。4年前というと、子どもの学力低下問題がクローズアップされてきた頃で、体力テストの全国結果が出るたびに騒がれていた子どもの「体力低下」が、蚊帳の外に置かれてしまったような時でした。
  もともとは、良い体育授業を目指して、指導法や教材について検討したり授業を見合ったりすることを目的にしていましたが、若い教員の参加が増えるにしたがって、実技研修を主な内容にするようになりました。講師の方に授業スタイルで指導をしてもらい、参加者は児童・生徒の立場で学ぶわけです。若い教員にとっては、会議室で指導案の検討や教材の研究をするよりも、体育館で実際に体を動かしながら優れた指導法を学ぶ方が、吸収しやすいようでした。熱心な参加者は体を動かしながらメモをとったり、その場で講師に質問をしたりする姿もありました。
  今年度は、5月「バスケットボール練習法」、6月「陸上運動指導法」、8月「良い体育授業のあり方」、11月「表現運動の授業」、2月「まとめ(予定)」をテーマに、それぞれ講師を招いて実践してきました。授業スタイルのよいところは、指導の仕方だけでなく授業者の発問や指示、間の取り方、集合のさせ方、マネジメントなども肌で感じながら学べるところです。優れた体育指導の中には、どの教科指導にも使えるプロの技がいくつも詰まっています。
  来年度からは、新学習指導要領の移行期に入り、小学校の低中学年において体育の年間授業時数が次第に増えていきます。指導内容も具体化され体力の向上が一層強調されます。「体力低下」の危惧は忘れ去られたわけではなかったようです。
  「楽しく学ぶ」児童・生徒の姿を目指して「楽しく学びま専科」は存在します。そこには「楽しく学ぶ」教員の姿があります。たった2時間でつながりができ、輪が広がる。そんな「学びの場」をこれからも提供していきたいと思います。

52:読解力を高め、心身共に豊かな児童の育成 ―平和教育の実践―

  私たち興津小分会では、実社会や実生活に深くかかわる読解力の向上を掲げ、各教科を通して、日々指導にとりくんでいます。
  地球のどこかで今もなお、内戦やテロが起きている現状は、児童にとってテレビや新聞での出来事としてしか捉えられていません。戦後の平和な世の中に生まれ育った教職員と児童にとって、戦争時代の生活の様子や心情を読み取り、平和に対する意識を高めることが大切であるということは言うまでもありません。
  本校では、「さざなみ集会(全校集会)」の中で、図書委員会が、戦争時代の出来事を3・4年生の国語の物語教材、6年生の歴史で学習している時期に合わせ、「戦争と平和」についての読み聞かせをしました。そこで、「私たちの戦争体験の絵(紙芝居)」を活用させていただきました。この紙芝居は、房総の会(退職女性教職員の会)夷隅支部の方々が作成されたものです。内容は、「出征兵士の見送り」から始まり、「学徒動員」、「東京大空襲」、さらには「集団疎開」に至るまで、全部で23枚に及びます。実際に戦争体験した方々がつくられたものなので、身に迫るものがありました。低学年にはやや難しい言葉もありましたが、1枚1枚の絵から気持ちを読み取ることができました。中・高学年の児童は、内容を視聴した後、それぞれの学年に応じた感想を発表することができました。
  今後とりくんでいきたいのは、次の2点です。 ①読み聞かせボランティアの方々に戦争にかかわる本や平和の願いが伝わる本を選んで読んでいただくこと。 ②総合学習で取り上げ、自分たちの生活の見直しや平和であることのありがたさについて考えさせること。
  それらを通して、読解力を育成しながら、平和教育についての実践をすすめていきたいと思います。

51:「エコ・スクール ~学校環境を整える~」

  五井小分会では、4月の分会会議で、「光熱費の節約・紙の節約等に心がけて活動していこう」というテーマを設定しました。この背景には、「子どもたちも地球環境を考えて、様々な活動をしている。私たち大人も何かできるのではないか。例えば、分会の電気やガス、紙に関しても無駄遣いしている部分があるのではないか。自分たちの意識を変えれば、改善できる問題ではないか。」という声が上がり、決定しました。
  活動をするにあたり、分会内で様々な約束を設定しました。印刷の紙に関して、裏面を活用できるものはできるだけ裏面を印刷用紙として活用すること。移動教室等で、教室を使わない場合は、電気を消し、節電を徹底すること。夜7時以降も残業する場合は、極力職員室で行い、無駄な光熱費を出さないことなどです。どれも当たり前のことかもしれませんが、分会で真剣にとりくんでみると、少々面倒に感じてしまうなど、今までいかに無駄が多かったか、気づかされる毎日でしたが、少しずつ分会の意識が変わっていきました。
  活動の成果も現れ始め、途中経過ですが、電気使用量も昨年度より1割程度減少が見られます。また、紙の使用量も、昨年度より約10万枚減少させることができています。また、夕方になると、教室から降りて職員室へ集まって仕事をすることで、それが良い意見交換の場になっています。特に若手教職員が多い私たちの分会では、先輩教職員に意見を聞いたり、同年代の仲間と談笑したりして、繋がりを深めています。今後もエコ・スクールを目指すと同時に、教職員同士の繋がりも深めていきたいです。

50:平和教育のとりくみ

  本校の学区は比較的落ち着いた教育環境にあり、多くの生徒が学校生活に意欲を持ち、学習の基礎・基本のみならず生活の基礎・基本ができており、前向きに学習や行事、生徒会活動、部活動等にとりくんでいます。生徒は安全で豊かにすごすことが当たり前であり、平和であることのありがたさを実感していることが少ない様子です。以上のことをふまえ、平和の大切さや尊さを再度認識させたいと考え、今年度の分会テーマを「平和教育のとりくみ」としました。そこで、戦争と平和に関することだけにとどまらず、平和を広い意味で捉え、皆がお互いを思いやる「豊かな心」の育成や人権教育にも目を向けてとりくむこととしました。
  本校はここ数年、学習環境、生徒活動環境の工夫に力を入れて学校環境の充実に努めてきているので、平和教育の視点からも掲示物や展示等の工夫をしました。例えば、国語の授業で戦争と平和に関する教材を扱うときは、生徒の関心を高める手立てとして、国語科室内の掲示物を戦争と平和に関するものにしました。戦時中の状況が一目でわかるように工夫したり、図書室に戦争と平和に関する展示コーナーを設けて関心を持たせるようにしたりしました。そのため、本を手にとって読み始める生徒や、展示物に目をとめる生徒が多く見受けられました。また、国語教材「大人になれなかった弟たちに」では、戦争による悲劇を、自分たちのこととして考え、発表し合うことにより、家族のつながりや、人とのつながりについて深く考えさせる手立てとしました。朝の20分読書では、他者を認め差別のない集団づくりのために、図書館指導員によるブックナビ(読み聞かせ)で人権教育に関する本を扱っています。さらには、外国から編入した生徒との理解を深めるために、総合的な学習の時間で、その国の調べ学習を行うなど、生徒がお互いの文化・価値観を理解し認め合うことのできる豊かな心を育むためのとりくみをしています。 
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