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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

267:生徒が主体的に考察するイオンの学習

中学校三学年理科の授業実践です。イオンの学習において目で見て分かる実験から、生徒が主体的に考察する授業を組み立てました。
食塩水などに含まれるイオンは肉眼で見えないので、生徒はイメージをつかみにくくなっています。そのため、イオンの大きさや電気とのつながりを生徒に考えさせる教具を開発しました。
生徒はイオンの大きさを穴の直径が分かっているセロファンなどの膜を通るかどうかで推測します。
また、イオンと電気のつながりを理解するために、モーターの原理である電気と磁石の関係を利用してイオンの流れを観察します。さらに、その流れで動く船を観察してイオンの性質を調べます。
生徒は、二学年で学んだ導線の電流と同様の性質が、食塩水に流れる電流にもあることに気付き、電流のとらえ方を広げました。
この授業で、生徒が主体的に考察する姿が見られ、考える力を高めるきっかけとすることができました。

266:パズルのように組み立てて、問題を解決しよう

  「誰の意見も分け隔てなく、同じように集中して聞いてほしい。」 どの子の話も公平に聞くためには、一人ひとりがパズルのピースにあたる大切な情報を調べ、調べたことを伝え合うことによって問題を解決するような学習のスタイルをとればよいのではないかと考えました。
  六年生の「人の体のつくりとはたらき」において、「なぜ、呼吸が速くなると、心臓の拍動も速くなるのか」というテーマを設定しました。まず、心臓・肺・血液それぞれのはたらきを手分けして調べて伝え合います。そして、聞いて理解したことと自分が調べてわかったことを関連させて、テーマに対する答えを導きました。
  テーマに迫るためには、自分の調べていない情報が必要なため、友だちの話を真剣に聞き「そうなんだ!」と明るく顔を輝かせる子どもの姿が見られました。「聞く必然性をつくる」ことは、聞く力を育てる一つのヒントになると感じました。

265:鑑賞って楽しい

  近年、図工・美術科で鑑賞についての関心が高まっています。それに伴い「鑑賞指導の方法がわかりづらい」といった声を聞くようになりました。私は鑑賞に関心があったので、自分なりに学び、実践してきました。その中で、鑑賞は指導者の価値観を提示するのではなく、子どもたちと作品との出会いを演出することが大切であると考えるようになりました。子どもたちは、作品を鑑賞する時に、自分の経験に重ね合わせて見ます。つまり、見方は一人ひとり違うということです。そのさまざまな意見を指導者が引きだし、皆で共有することで見方が深まり、心に残る鑑賞活動になると思います。
  私が実践した「風神雷神図」の鑑賞授業で、「風神はカブトムシで雷神はクワガタだ」という意見を言う生徒がいました。角の数に注目しての発言ですが、その生徒は自分の経験に重ね合わせて、この名作を自分の言葉で語ったのです。これでよいのではないでしょうか。

264:切り絵 & 折り染め体験>

  小学校三年生の図画工作科での実践です。黒色画用紙に簡単な切り絵のデザインを印刷しました。子どもたちは、印刷された黒い部分をカッターで切り抜くだけです。地が黒色ですから、失敗もあまり目立ちません。少し不器用な子も、安心して作品づくりにとりくむことができました。
  続いて、折り染め体験です。隣のクラスと合同で、保護者を交えた授業参観で実践しました。障子紙を決まったパターンで折り、染料に浸すだけで簡単に染まります。様々な色に浸して、紙を開くと、そこには何とも美しい模様が広がります。二度と同じ模様にはならない偶然の美を目の当たりにして、子どもも大人も、夢中になって次々と紙を染めていきました。
  この折り染めに、先ほどの切り絵を重ねて窓に掲げると、ステンドグラスのような雰囲気が味わえます。
  図工が得意な子も、不得意な子も、みんな素敵な作品を作ることができ、大きな満足感を得ることができました。

263:主体的に保健体育学習にとりくむ生徒の育成 ~バレーボールの授業を通して~

  バレーボールの一番の楽しさは、ボールを落とさずにラリーを続けるところにあります。そのためには、基本的技能の向上とチーム内での連携した動きを身につけることが不可欠です。本校では、三年次で「通常のルールでゲームを行う」ことを大きな目標に設定し、 「ドリル練習」と「ルールを工夫したゲームの充実」を柱として、学年間の接続と系統性を意識した段階的な指導を行っています。また、生徒たちの話し合い活動も多く取り入れ、思考力や判断力、課題解決能力、コミュニケーション能力の育成も目指しています。こ うした授業により、生徒が良き人間関係を構築しながらバレーボールの楽しさを体感し、それが主体的なとりくみの向上につながっていくと考えます。
  中学生期は、心も体も大きく成長する時期です。体育の授業を通して、生徒が生涯にわたり運動に親しみ、心  身ともにたくましく成長できるよう、今後もより良い授業をめざしていきたいと思います。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

64:和・輪・WA ~職員全員がつながり合う職場をめざして~

  白幡小は、特別支援学級をふくめて全12学級の中規模校です。四方は木々に囲まれ、木の葉の色彩を楽しむことができる自然いっぱいの学校です。分会では、4月の職場会で「和・輪・WA」(わ・わ・わ)というテーマを設定しました。
  放課後の職員室はいつも明るい笑顔があふれ、和やかな雰囲気で仕事をしています。1年目・2年目と若年層の教職員もおり、生徒指導や学級経営などで困っている様子を見かけると、すかさず声をかけ、助け合いながら仕事をしています。青年部間の交流も盛んで、青年部行事には「全員参加!」をモットーに、学習や仲間づくりにとりくんでいます。採用試験に挑戦している講師もいるので、青年部独自で採用試験学習会を開き、模擬授業を実践したり面接対策などについて話し合ったりし、未来の教員となる職員を応援しています。
  また、中規模校にもかかわらず、学級担任の半数が青年部なので、ベテラン教職員と若さあふれる青年部教職員が手をとり合い、ひとつの輪になってさまざまな活動にあたっています。教材研究や授業研究は、夜遅くまでよりよいものを作り上げようと話し合いをしています。教材作成にも時間を惜しみません。教職員が個々に仕事を進めるのではなく、教職経験の少ない若手とベテラン教職員ががっちりと手を組み、サポートする体制が整う職場環境を、常に心がけています。さらに、部活動指導では、全職員が指導にあたっています。職員一人ひとりがその持ち味を生かして子どもと接することで、心豊かな「白幡っ子」が育っています。行事の後には食事会や茶話会を設け、リフレッシュして次の活動に向かえるようにしています。
  今後も教職員の多忙解消にとりくみ、ゆとりをもって子どもと向き合えるように活動の輪を広げていきたいと考えています。そして、職員全員がつながり合う職場をめざして手をとり合っていきたいと思います。

63:若い力は職場の宝

  本校は勝浦湾を見わたせる高台にあり、3年前に完成した校舎は大変明るく開放的な造りとなっています。全校児童は309人、職員は講師を含め24人、その内青年部層が五人います。夷隅支部内では青年部層が多い分会です。
  勝浦小分会でも、日々の授業実践に加えて生徒指導、保護者の要望への対応等で、多忙極まりない毎日を送り、職員が疲れを感じています。では、どうしたらこのような毎日を打開できるのでしょうか。これは、永遠のテーマでもあるように思いますが、本校では若い力が大きなエネルギーになっています。
  1つ目は、学生ボランティアの協力です。本校のすぐ近くにある国際武道大学の学生が自主的に子どもたちに関わってくれています。若さと体力があり、休み時間には子どもたちとグラウンドを走り回ったり、授業中は静かに見守ってくれたりすることで、子どもたちが楽しい学校生活を送り、授業に集中できるようになりつつあります。
  2つ目は、職場の青年部層の活躍です。授業や部活動で熱心に指導にあたるばかりでなく、校内研修でも率先して授業実践し、授業力のアップを心がけています。そんな姿に「私自身も頑張らなくては」と、思うこともあります。さらに、青年部層がリフレッシュのためのとりくみを提案・実践しています。夏休みには「お好み焼き」を作って食べました。今までにこんな楽しいひとときがあったのかと思うくらい夢中になりました。
  職員が明るく生き生きと仕事をするためには、職員の心と体が健康であることが第一です。若い力からエネルギーをもらって、子どもたちに真正面から向き合っていきたいと思います。

62:たてわり活動を生かした人間関係作り

  本校の学校教育目標は「心輝き、夢ひらく、たくましい子」である。学校教育目標を受け、たてわり活動の目標は、「異学年で集団を構成し、各行事や日常の活動にとりくむ中で、児童の自発性、協力する力、思いやりの気持ちを育む」とした。
  学級だと同一年代の集団だが、たてわり班のように、異学年の集団形態を作ることにより、上級生が下級生の面倒を見る中で、上級生に思いやりの心が育つ。下級生は上級生に感謝の気持ちを持つ。そのような中で豊かな人間関係ができると考えた。
  今年度は、たてわり活動の場を六つ設定した。その1、ふれあいタイム( 水曜日の昼休み年間12回) 。その2、ふれあい集会(1年生を迎える会の中) 。その3、全校遠足。その4、運動会たてわり種目。その5、地域美化デー。その6、卒業おめでとう会食である。
  現在までふれあいタイムは3回実施した。第1回目、オリエンテーリング。第2回目、長縄大会。第3回目、へびじゃんけん大会である。どの回も、上級生が下級生のことをとてもよく考えた行動をとっていた。オリエンテーリングでは、上級生が正解を知っていても、なるべく低学年児童の考えを優先させていた。長縄大会では、長縄を跳ぶタイミングを合わせ、上級生が下級生と手をつないで一緒に跳んであげるなど、良く工夫して教えていた。へびじゃんけん大会では、歩数で高学年が有利になってしまうので、高学年が少しゆっくり走ってあげたりと気配りをしていた。
  今現在、年間計画の約半分を実施したが、確実に成果が見られている。来月には電車を使っての全校遠足も予定されている。今までは30分程度の活動時間だったので、1日のほとんどを学級でなく、たてわり班で過ごすのは初めての体験だ。さらなる豊かな人間関係ができるよう温かく見守りたい。

61:教育実践力の向上をめざして ―苦手教科の指導法―

  市川市支部では、執行部が主体となり、日々の教育実践に役立つような学習会を開催し、教育力量を高めるとりくみを行っています。今回はその一環として、6月に開催した青年部学習会の様子をお届けします。
  「明日の授業どうしよう…」全教科の授業を行う小学校の若い教職員たちには共通の悩みです。特にそれが、自分の子どもの頃からの苦手な教科だった場合、授業のやり方を考えることさえ苦痛に感じてしまうこともあるでしょう。一方、「国語はきらい…、図工は絵が苦手…」と、幼いながらに好みを断定してしまっている子どもたちの会話を耳にすることも少なくありません。
  お互いのそのような思いが少しでも楽になるよう、「へたでいい へたがいい 絵手紙を描こう」という学習会を開催しました。中学校の美術の先生を講師に招き、若年層を中心とした教職員たちが、実際に自分自身で絵手紙描きを体験しながら学びました。絵手紙は筆を立てて、上のほうを持ちます。練習で細くて真っすぐな線を引こうと思っても、筆はぐらぐらし、線は震えてぐにゃぐにゃ。でもなんかいい…。身近にあるものを描き、色と言葉を添えると、次はあれを描いてみよう、その次はこれ、と気がつけば作品がたくさん。思い通りに描けないけれど、できた作品に愛着を持てる。そんな不思議な感覚でした。 学校に戻り、実際に5年生のクラスで授業を実践してみました。まず黒板に、『へたでいい へたが・・・』と大きく書くと「やったぁ、へたでいいんだ!」とある男の子。「線はまっすぐ引けないけど、味があっていい」と自分の作品を見ながら感じた女の子。上手くできることを求めるのでなく、意欲を持てる工夫をすることが大切なのかもしれない、と感じることができました。
  今後も明日の授業に役立つような学習会を企画していきたいと考えています。

60:青年部層のとりくみと拡大

  団塊世代の退職に合わせ、ここ数年新規採用者が増加し、若い教職員が増えています。松戸市支部では、昨年度青年部を立ち上げ、活動を開始しました。
  若い教職員が増える中で問題となるのは、やはり経験不足のために生じる生徒指導上の問題や、教科指導でのつまずきです。生徒や状況に応じた適切な指導が難しく感じることが多々あり、頭を悩ませています。それは私個人のみの問題ではなく、若い教職員に共通する悩みでもあります。そこで古ヶ崎中分会では、組合員の教職員を中心に声を掛け合い、勉強会を開き、それぞれの悩みを共有するとともに、解決策や指導方法などの意見交換を行っています。先輩教職員に相談するのも一つの方法ですが、同じ世代で話をすることで安心できたり、深い部分まで追求したりすることができ、本当によい勉強になります。このように組合員を中心に活動することで、未加入の教職員にも組合のことを知ってもらう事が出来ます。実際の活動を知ってもらう事が組合員の増加へのまず一歩であると考えています。
  若手教職員の青年部層の活動と同時に、講師の方々に対する活動も盛んに行っています。早い時期から採用試験の対策として勉強会を企画し、各分会の組合員が講師の方々に声をかけ、勉強会に参加を促しています。一次試験の対策だけでなく、二次試験の模擬授業や面接対策にも力をいれ、毎年勉強会の参加者から多くの合格者を出しています。私の勤務する分会でも昨年度に続き、今年度も講師の方が積極的に勉強会に参加すると同時に、校内でも模擬授業の対策のために若手教員が集まり授業を行いました。勉強会を通して講師の方々にも組合の存在や活動を知ってもらい、採用の際には加入してもらえるように努めています。
  今後もますます若い教職員が増えていくことは確実です。これからも青年部層のとりくみをより活発にして加入者数の増加に努め、私たち自身も指導力をつけていくよう努力していきたいと思います。 
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