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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

207:「ロボコン」の授業で得られるもの

  昨年から技術科で「ロボットの製作とロボットコンテスト」の授業を取り入れています。この題材は多くの点で今までの技術科の授業と違います。ひとつは、「失敗を活かせること」です。今までの技術科では、作品作りでいかに生徒に失敗をさせないかが重要でした。しかし、ロボコンでは試行錯誤し失敗を次に活かすことで良いマシンに仕上がっていきます。その中で得た知識は、人に教えられたものではなく自分で学びとったものであり、心に強く印象づけられます。
  次に、作品に生徒一人ひとりの発想が活かせることです。物づくりでは、決められた図面に沿って正確に作品を仕上げることが大切です。しかし、ロボコンは「課題に対する正解は1つではない」ので、マシンの形も人それぞれでバラエティーに富んでいます。マシンは決して「正確に仕上げられた」と言えないものも数多くありますが、一つ一つの部品には製作者の発想が詰まっています。その証拠に「なぜそのような工夫をしたの?」と尋ねると、自信を持って自分の工夫を話してくれます。それは、真の学びをしているからです。
  そして何より、「ロボコンは楽しい」です。コンテスト前日まで生徒達は時間を忘れて製作に没頭します。また、コンテストの当日は教員も生徒も一緒になって一喜一憂します。試合直前で急にマシンが動かなくなり、大あわてで修理したり、オウンゴールをしてしまい大爆笑。また、逆転勝利して手を取り合って喜ぶ生徒や仲間を大声で応援する生徒、自分のマシンをペットのように散歩させる生徒など、生徒たちのいつもの授業では見られない様子がとても印象的でした。これからも、ロボコンの授業で生徒と楽しみながら学んでいきたいと考えています。

206:地域の貴重な財産を学校教育に

飯高地区は、日蓮宗の学問所である壇林が開かれたところです。現在も当時の総門・講堂・鼓楼・鐘楼などが残り、境内は熊野杉がうっそうと繁っています。
このような素晴らしい地区で生まれ、育っている子どもたちが、自分の地区を見つめ直し、ふるさとを思う心を育むことができればと考え、様々な学習活動を実践してきました。
「飯高壇林」での植樹活動や清掃活動は、その一つです。昨年の秋に開かれた壇林コンサートでは、お客様を会場に案内するボランティアにも携わりました。
高学年の子どもたちは、飯高壇林をテーマにした総合学習にもとりくんでいます。壇林の案内板や散策コースにある飯高神社の説明ボードの作製などの活動を行ってきました。
これからも、子どもたちが飯高地区の貴重な財産である自然と史跡を守ろうとする心と態度を育むことができるように実践を積み重ねていきたいと思っています。

205:個性を磨き、ぶつけよう!

204:「わかる」「できる」「楽しい算数の授業づくり

  本校では、算数科において、「子どもたちに学びの楽しさを味わわせる授業づくり。」を研究しています。本校が考える「わかる」とは、学習における意味を理解することであり、「できる」とは、解決していく技能の習得であり、「楽しい」とは、自分たちの能力より少し高度な学習に対して、克服していく過程での学びの楽しさです。これに対し、今までの学習は、どちらかというと、「〇〇は、どうやればできるでしょう。」といった、技能面の習得が授業の中心でした。そこで、本研究では、一時間の流れを、問題把握・自力解決(一)として、異同弁別による教材の意味理解の学習を、問題把握・自力解決(二)として、技能を創造していく学習といった、二段階の構造にしています。この指導法により、子どもたちは、自力解決の中で全員が自分の考えをノートに記述できるようになりました。さらに、教師の細かな発問により、自力解決から比較検討において、困難を楽しく克服する姿がみられるようになってきました。

203:平和を希求する 心を育む平和教育

  千葉市支部青年部では、誰にでも手軽に平和教育にとりくんでもらおうと、プレゼンテーションソフトを使用して平和教育実践資料を作成しています。今年は「ぴーす2005『戦後六十年を迎えて~千葉市から平和を考える~』」を全分会に配布しました。
  私は七月の千葉市一斉平和教育週間にあわせて、「ぴーす2005」を使用して授業を行いました。コンピュータ室での授業ということで、児童の期待は高く、画面を食い入るように見ていました。また、クイズ形式の問題には特に興味を持ってとりくんでいました。
  児童は「千葉市が二度の大空襲を受けたことを初めて知った。」「2回目の空襲のとき129機もの戦闘機で1,204人もの人が怪我や死んでしまっていることには一番びっくりした。」などと初めて知った事実に驚きの声を上げ、「戦争していいことなんか一つもない。」「私が大人になって戦争が起きたら、他の人と協力して戦争を止めたい。」などと平和への思いを持つことができました。
  すべての学級で平和教育が行われ、子どもたちの平和を願う心が育まれることを願っています。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

69:採用試験にむけたとりくみ

  三田中学校は、16クラス、37人の教職員がいます。本年度現在の組合員数は11人で、市内の中学校の中では多い方だと思いますが、青年部は、1人しかいないという状態です。また、ここ数年、毎年2人程度の新規採用者がいますが、残念ながら千教組に加入するところまでは至っていません。その理由として、組合活動のことがよく理解できずに、躊躇しているということが考えられます。そこで、本分会では、採用試験合格をめざしている講師の方々を応援し、そういう中で、組合活動を理解してもらおうと考えました。組合活動を理解してもらうことは、組合への加入にもつながると考えます。
  船橋支部では、市川市支部と合同で、採用試験にむけての学習会を3回行っています。講師の方には、この研修会の情報を知らせ、参加を促しています。どうしても出席できない場合には、資料を後日提供しています。学校内では、願書提出の時期に、その書き方の勉強会や添削を行いました。また、副顧問として部活動の指導をしている講師も多いので、少なくとも1次試験までは、休日などの部活動の負担軽減を学校全体に呼びかけています。昨年度は、2次試験に進んだ講師には、管理職の協力を得て、面接練習をしたり、模擬授業の対策を行ったりしました。
  このようなとりくみを通して、講師の方々には、組合とは、「われわれ教職員のためにあるのだ」「いろいろな活動をしている仲間なのだ」という意識を持ってもらえたと思っています。残念ながら、昨年度は合格者を出すことができませんでしたが、今年度は、ぜひ夢を叶えてもらいたいと願っています。そして、その方々が、千教組へ加入し、仲間の輪が広がっていくことを信じて、これからもとりくみを続けていきたいです。

68:教職員の意識で子どもが変わる

  「テーマを何にしましょうか?」「何がいいでしょうね?」本校の1回目の分会会議での話し合いの様子です。「学校教育改革」と言われてもどうしようかというのが正直な気持ちでした。
  ちょうど昨年から、支部でペットボトルのキャップ回収を実施しており、4年生の総合学習とタイアップして教職員も協力していたため、『ECOにとりくもう!』というテーマが設定されました。初めは、各自がキャップを集めるだけの活動でした。しかし、夏休みになると、冷たい飲み物をたくさん飲むようになったため、一気にキャップが集まるようになりました。教職員の会話の中にも、「結構集まるものだね。」「どのくらい集まったのかね。」といった声が聞かれるようになりました。
  それに伴い2学期から4年生の活動も盛り上がりを見せ、全校児童からも多くのキャップが集まっていきました。手軽に行えるということや教職員も児童も関心を持ったことが影響したのか、2学期末現在、およそ40000個のキャップが集まりました。
  その後、キャップ集めからスタートした活動が、教室の電気、エアコンの温度設定へと広がりました。「教室移動のときは電気を消す。」とか「部屋が暖まったら職員しのエアコンを止める」ことが意識されるようになりました。
  今回のとりくみを通じて、教職員の意識が子どもたちに与える影響が大きいことを改めて痛感しました。今後、子どもたちにとりませたいと思うことには、まず教職員自身が関心を持ってとりくんでいこうと思います。

67:人を思いやる心を持つ児童の育成をめざして

~身近な人間関係の構築と平和について考える~
 
  中小分会では、一昨年から『人を思いやる児童の育成を目指して』というテーマで、全校でとりくみを行っています。人を思いやる心を育むには……。私たちは、「身近な平和」(身近な人間関係)の大切さを知ることで、やがて「平和」というものの大切さを考え、他人に対する思いやりの心が育んでいけるのではないかと考えました。ここで言う「平和」とは、争いがないという消極的な意味での「平和」ではなく、思いやりの心で人と人がつながっているような積極的な意味での「心の平和」です。今年度は特に、平和を尊ぶ心の基盤となる「生命の尊重」に関する題材を多く取り上げ、全校や各学年・学級でのとりくみを行いました。
  全校でのとりくみとして、ピーススタッフをお迎えして、平和学習会を行いました。昨年に引き続いてのとりくみでしたので、ただ知識として戦争を知るだけでなく、当時の人々の苦しみや語り部としての思いにもふれることができ、一歩進んで「自分たちに何ができるのか」を真剣に考えることができました。他にも、「生命の尊重」について考える映画会、月一回の異学年交流の「なかよしこよし活動」、ボランティア・エコ委員会を中心にエコキャップやプルタブの回収にもとりくんでいます。
  各学年・学級のとりくみでは、発達段階に合わせて低・中・高で到達目標を定め、各教科・道徳・総合的な学習の時間等で、日々子どもたちの心を耕すことを目指しています。
  とはいえ、このような「種をまく」とりくみは、すぐに結果が出るものではありません。だからこそ、常に原点に立ち返り、「平和」に対する思いを持ちながら、今後も子どもたちと共に実践を重ねていきたいと思います。

66:「楽しく学びま専科」を通して力量向上!

  千教組東葛支部は1人分会や2人分会が多く、「1分会1テーマ」に文字通りとりくむことは非常に困難な状況にあります。そこで、「私たちの学校を見つめ直しよりよく変えよう」というテーマを支部に置き換え、私たち教職員の力量向上により東葛地域の教育をよりよく変えようというとりくみをしています。そのとりくみの中心が「楽しく学びま専科」です。これからの東葛教育を担う若手教職員を中心に、要望に応じて様々なテーマを設定し学習会を開催しています。
  数年来のとりくみから、一番要望が多いのは体育に関わるものです。体育の授業は子どもの意欲・関心・技能面等においていわゆる二極化が顕著にみられることからも、自分の指導技術を向上させたいと考える教職員が多くいます。
  そこで第1回の」学びま専科」では「ボール運動~ネット型ゲーム」をとりあげ、子どもの意欲を高めつつ運動量を確保する指導方法について学び合いました。実際に自分で体を動かしてみると、授業で活動する子どもの気持ちに近づきます。時間の経過とともに、相談してルールを工夫するなど自主的に指導法について考え始める姿が見られました。「学びま専科」ではベテランの組合員が講師となり進行しますが、一方的に何かを伝えるのではなく、このように実技を通して共に学ぶスタンスをとっています。急激に世代交代が進む東葛地域だからこそ、今まで培ってきたものをベースに共に学び合いながら、指導技術の向上を図ることが必要であると考えています。
  今後は、「地域巡検」「英語指導」「表現(体育)」などにとりくむ予定です。他支部の皆さんも、共に学びま専科!

65:快適な環境づくりで楽しい学校

  旭市立嚶鳴小学校は、南は旭の街並み、北は田園地帯を臨む郊外に位置しています。教職員全体で27人、旧海上町のよいところを引き継ぎ、また、新生旭市の伝統をつくるべく努力しているところです。しかしながら昨今の教育現場においては多忙な毎日が続き、加えて生徒指導の複雑化に伴い、時間に追われる日もたびたびあります。さらに、忙しさのあまり、十分な配慮のできないまま指導に当たったりしてしまうことも考えられます。そこで、教職員相互や教職員と児童の関係、そしてそれらを含む学校の環境をよりよいものにしていこうと、「快適な環境づくりで楽しい学校」をテーマにとりくんでいくことにしました。
  まず、学校環境。児童たちにとって楽しい学校になるような環境をつくっていこうと考えています。もちろんただ楽しいだけでなく、学力向上や校内研究内容をふまえて「言語に関する環境」を主に、教室内はもちろん、廊下などの掲示物等を整備していきます。また、日ごろの言葉遣いや会話においても、より「言葉」や「言語」に関心を持たせるための工夫を考えながら指導に当たるように心がけています。
  次に、職員間もよりよい雰囲気をつくっていきましょうと、真剣ながらもユーモアあふれる職員室や楽しい会話を目指しています。また、今年度は親睦を深めるための職員旅行も夏休みに実施しました。職員のよい雰囲気が子どもたちにも伝わっていけばと考えています。
  環境が人をつくるとも言います。教職員の不祥事も多く報告されている昨今です。教職員も児童も「楽しい学校」。これにつきるのではないでしょうか。楽しく毎日を過ごせるようにがんばっていきたいと思います。
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