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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

277:算数学習に意欲的にとりくむための教材づくり

知的障害特別支援学級における算数科の授業を紹介します。本学級には、三年生の児童が一人在籍しており、その児童を対象に「三角形のなかまを調べよう」という授業を実践しました。
①図形における大事な用語(辺、頂点、直角、三角形、四角形など)について確実に覚えられるようにフラッシュカードを作成し、授業の始めに用語の意 味を毎時間確認するようにしました。
②三角形を作るストローを、長さによって色分け(四種類)しておき、作った三角形の特徴が視覚的にとらえやすいようにしました。ストローとストローのつな ぎめにはモールを使用しました。
③書字の困難があるため、ワークシートはなぞり書きができるようにしたり、言葉を穴埋めすればいいようにしたりして、児童が容易に書き込めるようにし ました。
児童は、ストローで三角形を作る活動に意欲的にとりくみ、集中して学習することができました。

276:遊びながら体験しよう。

  入学してから半年が経ち、学校生活にも慣れてきた一年生の子どもたち。色々な学習をする中で、自分の得意不得意が少しわかり始める時期になりました。そこで、音楽に対する苦手意識を無くし、楽しんで活動できるように、遊びをたくさん取り入れた学習を展開するよう心がけています。鍵盤ハーモニカの練習は、「どれみでのぼろう」の曲をつかってド・レ・ミ・ファ・ソのかけっこ遊びをしました。かけっこのように速くドレミファソが弾けるように工夫して練習させると、最初は人差し指だけで演奏していた子が、そのうち五本の指を順番に動かした方が速く弾けることに気が付きました。うまく順番に指が動かないので、事前に学習した「ゆびあそびのうた」を振り返って指の体操をしていました。遊びから、自分の課題を見つけて意欲的にとりくむ子どもたちの姿が見られました。

275:確かな知識と技術を身につけ、社会の変化に対応し、

生活に活かす力を育む学習指導のあり方 ~地域の食材を活かした調理を通して
 
  船橋市の家庭科部会では、生徒の学習意欲が高まり、主体的に問題解決にとりくむことができる魅力的な題材の開発等を行っています。千教研発表にむけて、船橋の特産である鰯を題材にした授業を展開しました。
  それぞれの班が工夫を凝らし、全班が異なる鰯料理を作る授業を行いました。計画の段階から、魚を上手にさばきたい、他班よりも工夫して美味しく作りたいという生徒の高い意欲がみられました。基礎的な魚調理の技能等、今後の生徒の生活に活かすことができるとともに、生徒にとって新鮮で、楽しみながらとりくむことができる題材であったように思います。
  また、地域食材の使用により郷土への関心や他教科との関連が生まれたりと、今後の可能性の広がりを感じました。
  さまざまな教科・場面でつながりが生まれることにより、生徒に新たな気付きや思いが生まれ、より楽しくわかる授業へと近づけるのではないかと考えます。今後も生徒が楽しめる題材の開発に励みたいと思います。
 

274:鑑賞をとおした自分のこだわり

  作り手のこだわりがみえてくるものが良い作品の条件ではないかと自分は考えます。自分の「思い」を大切にし、それを表現するためにこだわりを持ってとりくんでいく。そのような授業をいつも心がけています。そのこだわりを意識するきっかけとして、鑑賞の授業を大切にしていかなければと思います。
  私が実践した鑑賞授業「ここがおすすめ!あなたも私も鑑定士」は、こちらが用意したさまざまなジャンルの絵の中から一つを選び、絵の良さをみんなに伝えていこうというものです。ある子どもは森を描いた作品から一本だけ大きさの違う木をみて、作者の気持ちを伝えていました。たくさんの生き物が描かれている絵を選んだ児童は、争いのない平和な世界を表していると伝えていました。人がどう見たかではなく、自分が感じたことや思ったことを自分の言葉で伝えることが自分自身のこだわりを知ることにつながっていくのではと思います。

273:地域素材を通して生産者の工夫や努力を実感できる農業学習

  小学校五年生の社会科では、地域をとおしての学習から日本全体の産業学習へと拡大します。体験学習などが減ってきたのも影響してか、「社会科が分からなくなった」といった声をよく耳にし、私自身が五年生を担任した時、いつも気になっていたことでした。
  そこで、五年生に地域(学区)における農業学習を付け加えて、日本の農業を学習する単元を構成することにしました。
  まず、地域素材を扱う学習として、「田植え・草取り・稲刈り・生産者を迎えた野外教室」の四回の体験学習を計画しました。
  また、茂原市でよく生産されている「米」、「ねぎ」、「葉たばこ」を取り上げ、教科書に掲載されている事例題材「米づくりの盛んな庄内平野」の内容に沿って付け加えました。
  児童は学習する中で、身近な農業を基に、遠く離れた地域の農業とを比較しながら「日本の農業の特徴」を捉えている様子が見られました。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

69:採用試験にむけたとりくみ

  三田中学校は、16クラス、37人の教職員がいます。本年度現在の組合員数は11人で、市内の中学校の中では多い方だと思いますが、青年部は、1人しかいないという状態です。また、ここ数年、毎年2人程度の新規採用者がいますが、残念ながら千教組に加入するところまでは至っていません。その理由として、組合活動のことがよく理解できずに、躊躇しているということが考えられます。そこで、本分会では、採用試験合格をめざしている講師の方々を応援し、そういう中で、組合活動を理解してもらおうと考えました。組合活動を理解してもらうことは、組合への加入にもつながると考えます。
  船橋支部では、市川市支部と合同で、採用試験にむけての学習会を3回行っています。講師の方には、この研修会の情報を知らせ、参加を促しています。どうしても出席できない場合には、資料を後日提供しています。学校内では、願書提出の時期に、その書き方の勉強会や添削を行いました。また、副顧問として部活動の指導をしている講師も多いので、少なくとも1次試験までは、休日などの部活動の負担軽減を学校全体に呼びかけています。昨年度は、2次試験に進んだ講師には、管理職の協力を得て、面接練習をしたり、模擬授業の対策を行ったりしました。
  このようなとりくみを通して、講師の方々には、組合とは、「われわれ教職員のためにあるのだ」「いろいろな活動をしている仲間なのだ」という意識を持ってもらえたと思っています。残念ながら、昨年度は合格者を出すことができませんでしたが、今年度は、ぜひ夢を叶えてもらいたいと願っています。そして、その方々が、千教組へ加入し、仲間の輪が広がっていくことを信じて、これからもとりくみを続けていきたいです。

68:教職員の意識で子どもが変わる

  「テーマを何にしましょうか?」「何がいいでしょうね?」本校の1回目の分会会議での話し合いの様子です。「学校教育改革」と言われてもどうしようかというのが正直な気持ちでした。
  ちょうど昨年から、支部でペットボトルのキャップ回収を実施しており、4年生の総合学習とタイアップして教職員も協力していたため、『ECOにとりくもう!』というテーマが設定されました。初めは、各自がキャップを集めるだけの活動でした。しかし、夏休みになると、冷たい飲み物をたくさん飲むようになったため、一気にキャップが集まるようになりました。教職員の会話の中にも、「結構集まるものだね。」「どのくらい集まったのかね。」といった声が聞かれるようになりました。
  それに伴い2学期から4年生の活動も盛り上がりを見せ、全校児童からも多くのキャップが集まっていきました。手軽に行えるということや教職員も児童も関心を持ったことが影響したのか、2学期末現在、およそ40000個のキャップが集まりました。
  その後、キャップ集めからスタートした活動が、教室の電気、エアコンの温度設定へと広がりました。「教室移動のときは電気を消す。」とか「部屋が暖まったら職員しのエアコンを止める」ことが意識されるようになりました。
  今回のとりくみを通じて、教職員の意識が子どもたちに与える影響が大きいことを改めて痛感しました。今後、子どもたちにとりませたいと思うことには、まず教職員自身が関心を持ってとりくんでいこうと思います。

67:人を思いやる心を持つ児童の育成をめざして

~身近な人間関係の構築と平和について考える~
 
  中小分会では、一昨年から『人を思いやる児童の育成を目指して』というテーマで、全校でとりくみを行っています。人を思いやる心を育むには……。私たちは、「身近な平和」(身近な人間関係)の大切さを知ることで、やがて「平和」というものの大切さを考え、他人に対する思いやりの心が育んでいけるのではないかと考えました。ここで言う「平和」とは、争いがないという消極的な意味での「平和」ではなく、思いやりの心で人と人がつながっているような積極的な意味での「心の平和」です。今年度は特に、平和を尊ぶ心の基盤となる「生命の尊重」に関する題材を多く取り上げ、全校や各学年・学級でのとりくみを行いました。
  全校でのとりくみとして、ピーススタッフをお迎えして、平和学習会を行いました。昨年に引き続いてのとりくみでしたので、ただ知識として戦争を知るだけでなく、当時の人々の苦しみや語り部としての思いにもふれることができ、一歩進んで「自分たちに何ができるのか」を真剣に考えることができました。他にも、「生命の尊重」について考える映画会、月一回の異学年交流の「なかよしこよし活動」、ボランティア・エコ委員会を中心にエコキャップやプルタブの回収にもとりくんでいます。
  各学年・学級のとりくみでは、発達段階に合わせて低・中・高で到達目標を定め、各教科・道徳・総合的な学習の時間等で、日々子どもたちの心を耕すことを目指しています。
  とはいえ、このような「種をまく」とりくみは、すぐに結果が出るものではありません。だからこそ、常に原点に立ち返り、「平和」に対する思いを持ちながら、今後も子どもたちと共に実践を重ねていきたいと思います。

66:「楽しく学びま専科」を通して力量向上!

  千教組東葛支部は1人分会や2人分会が多く、「1分会1テーマ」に文字通りとりくむことは非常に困難な状況にあります。そこで、「私たちの学校を見つめ直しよりよく変えよう」というテーマを支部に置き換え、私たち教職員の力量向上により東葛地域の教育をよりよく変えようというとりくみをしています。そのとりくみの中心が「楽しく学びま専科」です。これからの東葛教育を担う若手教職員を中心に、要望に応じて様々なテーマを設定し学習会を開催しています。
  数年来のとりくみから、一番要望が多いのは体育に関わるものです。体育の授業は子どもの意欲・関心・技能面等においていわゆる二極化が顕著にみられることからも、自分の指導技術を向上させたいと考える教職員が多くいます。
  そこで第1回の」学びま専科」では「ボール運動~ネット型ゲーム」をとりあげ、子どもの意欲を高めつつ運動量を確保する指導方法について学び合いました。実際に自分で体を動かしてみると、授業で活動する子どもの気持ちに近づきます。時間の経過とともに、相談してルールを工夫するなど自主的に指導法について考え始める姿が見られました。「学びま専科」ではベテランの組合員が講師となり進行しますが、一方的に何かを伝えるのではなく、このように実技を通して共に学ぶスタンスをとっています。急激に世代交代が進む東葛地域だからこそ、今まで培ってきたものをベースに共に学び合いながら、指導技術の向上を図ることが必要であると考えています。
  今後は、「地域巡検」「英語指導」「表現(体育)」などにとりくむ予定です。他支部の皆さんも、共に学びま専科!

65:快適な環境づくりで楽しい学校

  旭市立嚶鳴小学校は、南は旭の街並み、北は田園地帯を臨む郊外に位置しています。教職員全体で27人、旧海上町のよいところを引き継ぎ、また、新生旭市の伝統をつくるべく努力しているところです。しかしながら昨今の教育現場においては多忙な毎日が続き、加えて生徒指導の複雑化に伴い、時間に追われる日もたびたびあります。さらに、忙しさのあまり、十分な配慮のできないまま指導に当たったりしてしまうことも考えられます。そこで、教職員相互や教職員と児童の関係、そしてそれらを含む学校の環境をよりよいものにしていこうと、「快適な環境づくりで楽しい学校」をテーマにとりくんでいくことにしました。
  まず、学校環境。児童たちにとって楽しい学校になるような環境をつくっていこうと考えています。もちろんただ楽しいだけでなく、学力向上や校内研究内容をふまえて「言語に関する環境」を主に、教室内はもちろん、廊下などの掲示物等を整備していきます。また、日ごろの言葉遣いや会話においても、より「言葉」や「言語」に関心を持たせるための工夫を考えながら指導に当たるように心がけています。
  次に、職員間もよりよい雰囲気をつくっていきましょうと、真剣ながらもユーモアあふれる職員室や楽しい会話を目指しています。また、今年度は親睦を深めるための職員旅行も夏休みに実施しました。職員のよい雰囲気が子どもたちにも伝わっていけばと考えています。
  環境が人をつくるとも言います。教職員の不祥事も多く報告されている昨今です。教職員も児童も「楽しい学校」。これにつきるのではないでしょうか。楽しく毎日を過ごせるようにがんばっていきたいと思います。
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