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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

307:生徒会活動を通したリーダーの育成

  本校では、教育の重点の一つとして生徒会活動の活性化をあげ、行事や諸活動の推進にとりくんでいます。その中で特に力を入れていることが、生徒のリーダーの育成です。中学校では、生徒の自主的・自治的な活動が求められます。思考力・判断力・統率力などが高いリーダーの下では、生徒主体の自治的で前向きな活動が展開され、意欲的な姿が見られます。 リーダーシップを育てる工夫として、活動にとりくむ際の事前の話し合いに力を入れています。よりよい活動にするための話し合いを続けていくうちに、リーダーたちの顔つきが真剣になっていき、内容が深まっていきます。時折、教職員へ改善案を提案する場面も見られ、頼もしさを感じることもあります。四月の新入生歓迎会、生徒総会等大きな行事を成し遂げた後は、自信をつけ自立した頼もしい姿に成長します。 今後も生徒の成長する姿を楽しみに、やる気を引き出せる意欲的な生徒会活動、リーダーの育成に尽力したいと思います. 

306:「なぜ」が生まれる導入

  私は、理科の学習において、子どもたちの中から自然に「なぜ」という問いが生まれるよう、問題となる事象との出会いを大事にしています。
  「もののとけ方」の導入において、食塩を水に溶かして、水溶液の定義を確かめる場面がありますが、私は、そこで大型のビニルチューブを吊るして五十センチ位の高さの筒を作り、食塩が溶ける過程を観察できるようにしました。高さがあるので、食塩の粒が糸を引きながら落下し、徐々に小さくなり、途中で見えなくなります。観察する子どもたちから、「流れ星みたいだ」、「あの糸は何だろう」、「消えた塩はどうなったのだろう」など、さまざまな発見や疑問の声が起こり、夢中になって観察する姿が見られました。
  教具や、事象提示の仕方を工夫することの大切さを実感しました。子どもたちが「なぜだろう」、「もっと知りたい」と強く感じ、すすんで探究活動にとりくんでいける楽しい理科の授業をこれからも行っていきたいと思います。

305:一人ひとりの思いを大切にして~伝え合い活動をとおして~

  本分会では、「見出す・調べる・深める・まとめあげる」という四つのプロセスで授業を構成し、それぞれのプロセスで子どもにどのような変容が見られるかという研究を進めています。特に「深める」の場面では「伝え合い活動」を取り入れ、明確な根拠をもって、自分の考えをペアやグループの中で表現できるよう指導しています。
  「ごんぎつね」の学習では、それぞれが読み取ったことを伝え合いました。「青いけむり」という表現をとっても、「青」という色から心を通わせることのむずかしさや切なさを感じ取る子や、「けむり」とは、ごんの気持ちや魂だと考える子もいました。違った感じ方があることに気づき、意見を述べ合って学習を深められました。
  お互いの考えを伝え合うことで相手の思いを受け入れ、理解し合う関係が構成されていきます。そうした場を意図的につくり、だれもが生き生きと授業に参加できる環境づくりを、これからも工夫していきたいと思います。 

304:子どもとともにとりくむ授業~ことばの教室の実践~

  先日、対象となる子どもの抱える課題に対し効果があり、さらに興味の持てる教材をと考え計画をたて、授業を行いました。
  授業の中で特に子どもが興味をもったのは、発声発語器官の訓練として取り入れた「吹き矢遊び」です。児童の好きな昆虫の絵を的にし、矢を当てる活動です。主なねらいは、しっかり唇を締めてストローをくわえること、強い息で矢を吹くことですが、それだけではありません。使うストローを選ばせたり、遊びのルールを決めさせたり、また子どもの得意な算数を生かして得点を暗算させたりします。
  このように、一つの学習活動の中で、子どもが主導権を握ったり得意なことを生かしたりする場面を意図的に設け、多角的な支援をすることで、子どもが自ら生き生きと学習にとりくむ姿が見られました。
  吹き矢の後、「勝ってよかったね」と私が言うとその子は、「先生もよく頑張りました」とつぶやきました。その言葉を聞き、これからも子どもとともにとりくむ授業を心掛けていきたいと思いました。 

303:心の揺れを感じさせる道徳授業の工夫

「豊かな心」の育成にあたり道徳教育の充実が大切だと考えています。
そこで、道徳の授業では、子どもたちが登場人物に心を重ね、心を揺らし、より良い方法を自ら見つけられるような指導の工夫を行っています。
一つ目は、資料の提示の工夫です。資料をしっかりと読み込み、ねらいと子どもたちの実態にあわせ、提示の仕方を使い分けたり、BGMを入れたりする工夫をしています。必要に応じて資料を加筆修正する工夫もしています。
二つ目は、動作化です。実際に、資料の登場人物と同じように動作したり、台詞を言ったりすることで登場人物の思いに寄り添わせる工夫をしています。
そうすることで、葛藤の場面では子どもたちに心の揺れを感じさせ、自らより良い方法を考えさせることができ、さらには、授業のねらいの良さに浸らせることができました。
今後も、道徳の授業を通し、子どもたちの「豊かな心」がより育められるよう努めていきたいと思います。 

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

79:リクエスト研修で力量アップ

  我が高柳小学校は、柏市の学校では光ヶ丘小と並んで最も組合員の多い(五人)職場です。そのうち二人が経験年数五年未満です。また学校全体として見ても、二十学級(特別支援学級を除く)中、経験五年未満が八人で、どちらも二十五パーセントと、四人に一人が五年未満という比較的若い集団となっています。
  校内研修の教科は国語ですが、現職研修で国語以外の教科領域を研修したいという声がありました。しかし、全教職員が一堂に集まって研修する時間的な余裕はありません。そこで、限られた時間の中で若手教員の指導力向上のためにどのような方法で進めていこうか考えた結果、出た答えがリクエスト研修です。
  今年度から経験五年未満を対象にして、月に一度研修会を行うことにしました。校内行事の関係で八人全員が揃う日は多くありませんが、一人ひとりが向上心を持って参加しています。研修内容は、それぞれが日常の指導で困っている内容についてアンケートを取り、多かった内容を中心にしてとりくんでいます。教務主任の私が講師を務める関係で、第一回目は五月に「体育指導の基本的な考え方」について研修し、その後は各教科の授業の進め方や潜在的カリキュラムとして板書指導、机間指導やノート指導等、日常的な指導内容について研修を深めました。年間行事予定に位置づけてはいますが、校内外の行事等で時間を確保できないことがあるのが残念です。しかし、初任者研修で十分伝えきれなかった実践的な内容を、少しでも補えるという点でも有意義な研修になっていると信じています。
  大量退職時代を迎えた今、できる限りの経験や知恵を伝えていきたいと思いつつ、「自分自身も一層の勉強をしていかなければ…」と思う毎日です。

78:笑顔いっぱいの職場づくり 古くて新しいかかわりをめざして

  九十九里平野を流れる栗山川のほとりにある横芝光町。その中央に位置する横芝小は、一八七四(明治七)年創立の町内で最も歴史の古い学校です。
  職員数約三十人中、青年部層が三分の一。毎年のように初任者が入る活気のある職場です。ここ数年の分会テーマは「笑顔いっぱいの職場づくり」。多忙感を払拭する職場のチームワーク(協働体制)づくりにとりくんでいます。以下にその一端をご紹介します。
 
①若年層と共に学ぶ
  若年層の力量アップは、分会の教育力をアップする上で欠かせないものです。私たちは校内研修において、互いのよさを引き出し合う、ワークショップ的な研修にとりくんでいます。若年層とベテラン層がフラットな関係で意見を出し合う中で、共に学び合い、高め合っています。
 
②ボトムアップ
  今年度の学校づくりの柱は音楽活動。この柱は、昨年度末に行われた教育課程会議で私たち教職員が話し合ったものを、ボトムアップ方式で管理職に提案し、採用されたものです。それ以外にも、行事の精選や会議時間の短縮、教育課程の編成など、私たちの意見が反映された活動が展開されています。また、モラルアップ委員会も定期的に開催されており、不祥事防止に限定せず、よりよい職場づくりのために様々なとりくみが提案されています。
 
③コミュニケーション
  休憩時間のお茶会や放課後の雑談等は、笑顔いっぱいの職場づくりのために欠かせないものです。また、職員旅行や懇親会、ゴルフコンペや合宿等、プライベートな部分での交流も職場の笑顔に結びついています。
 
  若年層を巻き込んだ古くて新しいかかわりは、職員一人ひとりの声を引き出し、笑顔いっぱいの職場をつくっています。

77:職員間のコミュニケーション作りでボトムアップの学校改善を

  「もう忙しくていっぱいいっぱいだ。」この言葉は何度となく職員間で出ており、現場は忙しい日々を過ごしています。このような状況を簡単に改善することはできませんが、せめてメリハリをつけてと考え、「職員間のコミュニケーション作り」を分会テーマにし、互いの労をねぎらう会を積極的に設定することとしました。これまで四回ほど行い、よりよい職場環境を作るため、管理職や未組の職員にも声をかけてきました。
  労をねぎらうだけでなく、教育活動の充実や教育環境の改善といった話題も出てきます。それだけ、前向きな職員が多い職場であるからこそ、職員からのボトムアップ型のとりくみがなされてきています。そのいくつかを紹介したいと思います。
  一つめは、「お互い様システム」と呼んでいる情報の共有システムです。多忙解消のため、「学年や分掌で作成したデータを共有し自由に活用できるようにしよう。」という声で決まったものです。今では、出席簿・通知票・指導記録等がデジタル化され、便利に活用されています。
  二つめは、「保護者の駐車場を整備しよう。」ということで、保護者も巻き込んだ空き地の駐車場化です。草刈り・整地をして一〇〇台以上の車が止められるスペースを作ることができました。
  三つめは特別支援教育の充実にむけた話し合いの設定です。教育的ニーズの強い児童への支援の充実をめざし、自主的に話し合いを設け、管理職にも働きかけています。

76:働きやすい職場づくり

  市東(しとう)中学校は市原市の最東端に位置し、学区も広く、千葉市・茂原市・長柄町と隣接しています。全校生徒は少子化の影響もあり八十四人と小規模校ですが、生徒たちは勉強に部活動に一生懸命にとりくんでいます。体育祭や「やまぼうし祭」(文化祭)も、人数は少ないですが、大規模校にも負けない盛り上がりを見せました。合唱活動も盛んで、市内の音楽発表会には少人数の利点を生かして、全校生徒で参加しています。
さて私たち市東中教職員は、《働きやすい職場づくり》というテーマでとりくんでいます。ささやかなとりくみではありますが紹介します。
  まずは、『一日に一回は職場の仲間と(くだらないことでもいいから)会話を交わそう。』ということです。大規模校では職員の数も多く、一日の中で、会話を交わさない仲間が出てくることと思います。しかし本校では誰かが職員室で一言つぶやけば、そのつぶやきを全職員で聞き取ることができます。そのつぶやきから、みんなで「これは、こうしよう、ああしよう。」と考える家庭的な雰囲気があります。何気ないことでも会話をして、誰が今、どんな仕事をしているか?どんなことで困っているか?ということをお互いに共有していくことが大切だと思います。例えば、急に年休の時でも、他学年の職員がスムーズにクラスにつけるように、全職員で生徒たちの情報交換や共通理解をすることに努めています。また、職員室の外でもイベントごとに親睦会を行い、バーベキュー会などでも交流を深めています。
  次に通知表の電子化です。すでに多くの学校で実施されているでしょうが、本校でも今年度からパソコンでの処理になりました。変わり目の年ということで試行錯誤でしたが、みんなで意見を出し合ってよい形で進めることが出来ました。これにより、学期末には生徒につける時間が増え、職場にゆとりもできる事と思います。
  《働きやすい職場づくり》は『居心地のよい学校づくり』につながっていくと考え、私たち市東中教職員は千教組とともにこれからもとりくんでいきたいと思います。

75:「地域に応える学校づくり」からめざす組織拡大

  私たちの分会は、組織率があまり高くない県北西部にありながら、ベテランから若手まで幅広い世代で組織され、松戸市内の学校では最も組織率の高い職場になっています。ベテラン組合員による地道な拡大活動が少しずつ若手職員に浸透し、組織は拡大を続けています。
  分会のモットーは、「全力投球」です。「仕事にも余暇にも全力でぶつかり、倒れそうな時には皆で支え合い、楽しむ時には皆で一緒に笑おう」をスローガンに掲げ、世代を超えてチームワークが燦然と輝く分会になっています。学校行事の前など、仕事に夢中になって夜遅くなってしまうことも度々あります。仕事に自分で区切りをつけず、「もっと良くできないか」そんな前向きな若者が多い分会です。このような日々の夜の職場で頼りになるのが「千教組のチームワーク」です。仕事を皆で分担するだけでなく、「仲間と楽しく仕事をしよう」と、誰ということなく「笑い」を提供してくれます。夜遅くなってしまっても、皆が嫌々仕事をしているわけではないので、五中分会の仲間は「ストレス」を溜めません。そして何より、仕事に「ひと区切り」がついたときの『分会の会合』は夜を徹しての「楽しみ」となっています。
  全県的に見れば決して高くない組織率ですが、職員全体のチームワークは抜群です。みんな、「地域の信頼に応える学校をつくろう」と目標を共有しています。私たちの分会は組織率を上げることだけが目的ではありません。「地域の信頼に応える学校づくり」をめざす公立学校職員としての責務をおろそかにすることがあってはなりません。同じ目標をめざす仕事の中から、ひとりまたひとりと組織を拡大させていくという理想を高く掲げています。私たち分会員はそんな気高い誇りを忘れず地道な活動を続けています。
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